戦闘能力の高い粗暴な刑事のリエと、ペドフィリアであることを秘密にしている整形外科医のマコト。医者と患者として出会った二人が手を組み、小児を狙った連続失踪事件を解決していく物語。マコトは自身に潜む狂気に怯えながらも、秘密を明かしても態度の変わらないリエと共同作業をしていくうちに、リエの前では自然体でいられるようになっていく。そんな時、突如としてマコトの中の狂気が解放される。胸を覆う高揚感。リエがいなければ、マコトはそのまま、狂気に飲み込まれていたのかもしれない。
タイトルとキーワードを見て一瞬で心を掴まれ、煽られ、擽られ、これはもう読むしかないと思いました。作品全体に纏っている空気感や、作者さんの書く文章のリズム感が心地良いと言いますか、歩幅や呼吸がぴったり合っていると言いますか、少し言葉にするのが難しいのですが、とにかく気持ちよく酔えるような好みの物語でした。凄く面白かったです。