白い空をまた君と見たくて

青春・友情

月野麗/著
白い空をまた君と見たくて
作品番号
1711837
最終更新
2024/02/26
総文字数
12,851
ページ数
67ページ
ステータス
未完結
PV数
568
いいね数
0
それは、''いじめ''から始まった会話だった。
そしてそれは、影に染まって黒の中に独りぼっちだった私の、光になった。



「貴方なんかに私の気持ちはわからないわ...!」
「わかるなんて軽々しく言えねぇよ!友達も所詮他人なんだから!」





いじめ、それは、私をむしばんできたもの。

そして同時に、私を救ってくれたもの。




「ねーぇ、あの人から電話番号とって来てよぉ?アンタRINEやってないでしょ?」
「…それ、何のために必要ですか?ってか、スカート踏まないでください」



遠い記憶の中で
私をむしばんだ影と私の声がする。



「えー?あの人に告白して見事フラれてきてほしいだけよーぉ?」
邪気に歪んだ顔は、自分が一番でありたいという黒い心に染まっていた。


「あぁ、なんなら私に電話番号くれてもいいけどね!あはは!」
ひとしきり笑った彼女は、まぁ、と付け加える。

「断ったら、アンタが職場体験で見た地獄、アンタの先輩が見るんだけどさ!」




……断れるはずがなかった。
あんな地獄を、先輩が見る、なんて。

耐えられるはずが、なかった。


だってほんとに
地獄、だったから




「今思うと、職場体験先にベッドがあるっていうのもね…」
おもわず、つぶやいてしまった。


「…?ごめん聞き取れなかった、なんて?」
私の目の前にいた男子が、振り向かずに聞いてくる。

「ううん、独り言。気にしないでちょうだい」
忘れていた。彼は地獄耳だった。


本当に、職場体験のことは、今でも忘れられない、

でも、そんなことはもういい。
私が彼との関係を持てたから。


私は呼びかける。
「ねぇ、はるちゃんーーー」




渡海 遥(トカイ ハルカ)中学一年生・陸上部
×
月野 麗(ツキノ ウララ)中学一年生・文芸部


これは
私と彼の
本当にあった日々ーーー。



【作者より】
どうも、作者の月野麗です。

今回は、『とある中二女子の毎日』の二人を、違う視点から書きました!
一つで二度おいしい関係性、ということです(笑)
甘く堕ち続ける恋ではなく、爽やかな友情を味わって頂ければ幸いです。

※注意:実話が元ですが、実名は出していません。
また、自分の記憶を頼りにしていたり、説明を省くために、1割が創作されています。(9割エッセイ)

では、本編へ!
↓↓↓

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