天邪鬼な私に、宣戦布告されました

恋愛(学園)

天邪鬼な私に、宣戦布告されました
作品番号
1779780
最終更新
2026/04/14
総文字数
3,734
ページ数
6ページ
ステータス
未完結
PV数
13
いいね数
0
「卒業までに、今の俺も好きにさせる」

そう言って、颯斗は笑った。

――は?って思った。

だって私は、その少し前にちゃんと振ったのに。

「好きなのは、前の颯斗だから」

ちゃんと、そう伝えた。

それなのに。

なんでそんな、諦めるどころか始めるみたいな顔してるの。

意味わかんない。

私は天邪鬼だ。

みんなが「いい」って言うものは、なんとなく好きになれないし、
本当は嬉しいときほど、わざとそっけないことを言ってしまう。

素直になりたいのに、なれない。

そんな自分が、ちょっとだけ面倒くさい。

だからきっと――

あいつのことも、素直に好きになれなかった。

少し捻くれていて、不器用で、
空気を読まなくて、でもどこか優しかった“前の颯斗”。

私はそっちの方が、好きだった。

なのに今の颯斗は、

誰からも好かれる人気者で、
まっすぐで、ちゃんとしていて、

……なんだか、少しだけ遠い。

「ほんと可愛くないな、桜庭」

そう言って笑う顔は、前と変わらないのに。

「別に」

そう返すしかできない自分が、少しだけ悔しい。

颯斗は、何度でも言う。

好きだって。

諦めないって。

私を好きにさせるって。

――ほんと、めんどくさい。

でも。

その言葉が、少しも嫌じゃないと思ってしまう私は、
きっともっとめんどくさい。

それに。

私は知っている。

颯斗が変わった理由を。

颯斗の中に、“何か”がいたことを。

そして――

それがいなくなった今でも、

きっと、全部が消えたわけじゃないってことも。

これは、

素直になれない天邪鬼と、

まっすぐすぎる男子の、

宣戦布告から始まる恋の話。
あらすじ
天邪鬼で素直になれない高校二年生・桜庭沙彩。
みんなが好きなものほど避けてしまう彼女が気になっていたのは、不器用で少し捻くれた男子・颯斗だった。
けれどある日、彼は別人のように変わり、人気者になってしまう。
そんな彼からの告白を、沙彩は振った。
「好きなのは、前の颯斗だから」
それでも彼は言う。
「卒業までに、今の俺も好きにさせる」
――これは、天邪鬼な私に向けられた宣戦布告の物語。

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