天邪鬼な私に、宣戦布告されました

ふぁ……。

ね、眠い……。

結局、昨日のことが気になりすぎてほとんど眠れなかった。
乙女だわ、私。

目の下に隈がないか、鏡で確認する。

(とりあえず大丈夫……かな)

いつもより、ほんの少しだけ丁寧に化粧をしてしまう。

ホテルのロビーに班のメンバーが集合し、私たちは国際通りへ向かった。

「それじゃあ、体験が終わったら連絡取り合うってことで。絵付けに行ってくるねー」

四人は私たちに背を向け、楽しそうに歩き出す。

由乃がピタッと足を止めたかと思うと、パタパタと小走りで戻ってきた。

そして、私の耳元に顔を寄せる。

「颯斗と二人にしちゃってごめんね。大変だと思うけど耐えて。後で愚痴聞くから」

「……っ」

じゃーねー、と軽く手を振って、由乃はみんなのもとへ戻っていった。

颯斗は、こちらのことなんて気にもしていない様子で、ずんずんと歩いていく。

その背中を、小走りで追いかけた。

(心配ありがとう、由乃。ほんと可愛い)

大丈夫だよ。
由乃の心配とは裏腹に、私は颯斗との二人きりの時間が楽しみすぎて、足取りまで軽くなっているのを自覚していた。

体験できる店内には、大小さまざまなガラス製品が所狭しと並び、色とりどりの器たちが光をまとって、静かに美しい輝きを放っている。

「まずはサンプルの中から、自分の作りたいものを選んでくださいね」

窓際に整然と並べられたガラスたちが、光をまとって色を放っている。

「うわー、どれも綺麗で迷っちゃうな」

「颯斗はどれにする?」

近づいてきた颯斗と肩が並ぶ。
その距離に、小さく心臓が跳ねた。