次に繋げるラスト・パス!

青春・友情

紫陽花/著
次に繋げるラスト・パス!
作品番号
1788523
最終更新
2026/08/03
総文字数
8,554
ページ数
9ページ
ステータス
完結
PV数
17
いいね数
1
【君に捧げるラスト・トス!】
続編です。


✦••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
主人公の星坂乙葉は、身長125センチと
小柄な体格の女子中学生。
小学校時代は強豪クラブチーム
「愛原クラブ」に所属していたが、
圧倒的な身長差を理由にベンチを温めるだけで、
試合では何もさせて
もらえない悔しい日々を送っていた。
そんな苦い過去を胸に秘め、
東中学校へと進学した乙葉は、
再びバレーボールの世界に飛び込む。
入部当初、部員たちの反応は
「あんな小さな子がバレーなんてできるのか」
と冷ややかで、侮蔑の視線さえ向けられていた。
しかし、練習が始まるとその評価は一変する。
乙葉はどんなに強いサーブや
絶望的な位置からのボールでも、
まるで手品のように完璧で正確なトスへと変えてみせたのだ。
その驚異的な技術力と卓越したバレーセンスを見抜いたのは、
他ならぬ部長の星野梨央奈だった。
梨央奈は乙葉の実力をいち早く認め、
「乙葉はいいやつだし、何よりすごいリベロだ」
とチームメイトに告げ、彼女を信頼して受け入れる。
周囲の予想を覆し、乙葉はついに
1年生でありながらレギュラーの座を掴み取るという、
とんでもない快挙を成し遂げた。

乙葉の神がかったトスワークとチームの団結力により、
東中学校は破竹の勢いで勝ち上がり、
ついに県大会の舞台へと進出する。
しかし、県大会の決勝で待ち受けていたのは、
かつて乙葉が在籍し、
自分を「小さい」という理由で切り捨てた
因縁の強豪「愛原クラブ」だった。

試合中、愛原クラブのメンバーや
かつての指導者たちは、
コートで躍動する乙葉の姿にようやく気付き、
激しい動揺に包まれる。
かつて無力だと決めつけて手放した少女が、
今や全国レベルの強豪を導く
天才リベロとして目の前に立ちはだかっていたのだ。

激闘の末、執念のラリーを制した
東中学校が愛原クラブを下し、
ついに勝利を掴み取る。
試合終了のホイッスルが鳴り響く中、
乙葉はかつての自分を無視し続けた
コーチの元へと真っ直ぐ歩み寄り、
静かに、しかし澱みない強い瞳で
見据えながらこう言い放った。

「――私を試合に出さなかったこと、一生後悔してください」

それは、かつての無念を完全に払拭し、
小さな巨人が自らの実力で未来を切り開いた、
最高潮の瞬間だった。
✦••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

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