君の手が動く限り、俺は隣にいたいから

だって君は。



『単なる青空なのにさ、たくさんの青色が混ざっているって思うと、素敵だと思わない?』



一秒でも長く、

一枚でも多く、


頭の上で毎秒ごとに移り変わる青空を絵にしたいと言った。


ただ、言った。

ただ、目指した。



『絵の上手い下手はね、全体のバランスが取れているから上手いとか。色の扱いが上手いとかそういったことじゃなくて』



俺の手を握るその手は、いつだって絵の具で汚れている。


だから、俺だけが分かるんだ。

君だけが持つ、価値観(やさしさ)ってやつが。



『何を表現しているのか、それを他者が見た時にすぐ気づかせられるような絵を描くことなんじゃないかな』



美術部部員で有り続けるために無理矢理描いた俺の絵を、

君は、どうしてその絵を描いたのかっていう俺の想いを見透かすように見ていた。