6月25日、彼は。

恋愛(ピュア)

海咲雪/著
6月25日、彼は。
作品番号
1761310
最終更新
2025/09/19
総文字数
28,191
ページ数
75ページ
ステータス
完結
PV数
1,396
いいね数
3
高校二年生の6月25日。

私の目の前にクラスメイトの丹野 珀人(たんの はくと)が立っていた。その衝撃は声も出ないほどだった。

教室でクラスメイトが自分の前に立っているだけで、何故ここまで驚くのか。

それは丹野 珀人は教室の一番左側、後ろから二番目の席で今も普通に授業を受けているから。

にもかかわらず、一番前の席に座っている私の前にいるのだ。きっと意味が分からないと思う。私だって意味が分からない。



今、この教室に丹野 珀人が二人いる。



「あー! 伶菜は俺のことが見える感じ!?」



声も出ない私を見ても、目の前の丹野 珀人は気にせず続ける。


「伶菜は今から半年後の12月25日に俺と付き合います! そして、今から1年後の6月25日に自殺する。そして、それを止めようとした俺も巻き込まれて死にます!」


「だからさ、お互いのためにも付き合わない方が良いと思うんだよね。なので、俺は今から伶菜の彼氏作りを手伝います! 勿論、俺以外で!」


目の前の丹野 珀人は元気よくそう言い放った。

この作品のレビュー

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この作品の感想ノート

ものすごく感動しました……!
伶菜ちゃんが「なんで自〇するんだろう?」って考えるのと同時に私も同じように考えていて、本当は自〇するのは伶菜ちゃんじゃないってわかった時は「あっ!」ってなりました……!最後の珀人くんに名前で呼んでって言われても「珀人」は「珀人」、「丹野くん」は「丹野くん」で区別してるが、どっちの「丹野珀人」も一人の人間として好きだったっていう気持ちが伝わってきて!!素晴らしい作品、ありがとうございました……!!

ちぃさん
2025/09/19 21:21

この作品のひとこと感想

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