傷つかなければ分からない
傷つけなければ分からない
痛みとは、そういうものだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「僕につきまとって楽しい?」
偏屈なワケあり元部員
犬飼 航(いぬかい わたる)
×
「航先輩の世界を、私に教えて下さい」
無邪気な美術部員
美波 清(みなみ さやか)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ずっと気になってました。
あの絵を描いたのはどんな人なんだろうって」
嫌だったんだ
誰にも知られたくなかったんだ
汚い 醜い 見苦しい
それでも
自分の中にも綺麗なままの感情はあって
一つずつ、丁寧に拾い上げたのは――
𓈒
◌
☂︎
いちごのソース 緑色のスカート
青い空 ピンクのカーネーション
くすんでいた僕の世界は
君を通して鮮やかに色付き始めた
「約束しよう」
大丈夫
僕だけは君の世界を守る
当たり前のように許容される世界を
僕はつくりたい
.
「あなたに、出会えて良かった」
.
ケータイ小説 野いちご

作品番号
1647728
最終更新日
2022/3/26
虹色のキャンバスに白い虹を描こう
月山 未来/著
ジャンル/青春・友情
200ページ 完
PV数/8,522・総文字数/104,629