人工知能さんは仲間だぁ!

「行ってきまーす!!」

「ご健闘を祈るぞ!」

「頑張れ、小春ちゃん!小春ちゃんならできる!」

車の中から試験会場の広場となる学校の広場に降りてきた。

「あ、ありがとう!頑張る!」

お父さんとお母さんの暖かい応援を背負って、震える手足で指定された部屋へと歩みだした。何回も何回も振り向いたけど、やがて深呼吸して、肩を下ろして、視線は前へと直した。

手汗は止まらない。

背筋はなんかゾクゾクする。

軽い吐き気まで…

首の周りのスカーフに鼻を突っ込んで、ポケットの中のカイロを握りしめた。

あ、ひ、姫羅莉ちゃんだ!

わたしは手を振ったけど、完全にスルーされた。

あ…わたし本当にできるかな…試験が始まる前に吐いちゃうかも…

その不安を抱えながら、お手洗いをすまして、やっとの思いで席についた。

逃げたい。でも、逃げたりしない。試験はうまくいかなくてもいい。とにかく最後までチャレンジするんだ。

「はじめ!」

ペラペラペラペラペラペラ

 カリカリカリカリカリカリ

ペラっ
 ペラペラペラペラペラペラペラ
  カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

わたしはゆっくり用紙をめぐった。みんな早いな…

やべっ…頭は真っ白。ひらがなはまるで外国語の文字…

塾の先生に教えられた通り、深呼吸してみた。

「残り30分!」

「残り10分!」

「残り5分!」

「はい、終了!鉛筆を置いてくださーい。」

部屋中はため息に溢れてた。わたしもほっとして、昨日の夜から始まったストレスが一気に抜けて、頭が少しふらふらしてきたくらいだった。

バタンッ

「え!!」

「先生!!!」

背伸びして騒動の方を向くと…

姫羅莉ちゃん。

姫羅莉ちゃんが倒れた?!