わたしは数ヶ月学校の教材を完全に無視していたというのもあって、名星南芸術高校のための受験勉強はさすがに難しかった。
だから、姫羅莉ちゃんと同じ塾に入学して、日曜日を除いて毎日姫羅莉ちゃんと一緒に2時間あそこへ通った。
姫羅莉ちゃんも志望校を名星南芸術高校へと変更した。最初は両親が嫌がっていたみたいけど、結局何かを強く決めた姫羅莉ちゃんに逆らえず、渋々オッケーしたそうだ。
今日も堕ちてゆく紅葉を浴びながら一緒に塾への道を仲良く歩いている。
道端の木にはモズ一羽がピーピーと口笛のようなさえずりを繰り返している。もふもふでちょいと太っているオレンジ色の鳥だ。
「そういえば、小春ちゃんが絵を描き始めたきっかけはなんだったの?」
「それはね」
私はモズを見上げながら楽々と話し始めた。
「幼稚園の頃からお絵かきが好きだったけど、小学高学年に入り始めたらそれが原因でいじめられやめちゃったの。でもね、『にゃたしの王国ファンタジーRPG』というゲームを遊び始めたら、また楽しい!やりたい!と思うようになったの。」
「『にゃたしの王国ファンタジーRPG』?!」
姫羅莉ちゃんはクスクス笑い始めた。
「何がそんなに可笑しいの!!」
もぉ!!わたしも笑い始めた。
「わたしも『にゃたしの王国ファンタジーRPG』始めようっかな〜どんなゲームなの?」
「それはね!人工知能と一緒に町を作るゲームなの!」
姫羅莉ちゃんの表情は一瞬で真っ黒になった。先程の笑い声は嘘のようだ。
「人工知能を使って描いていたってこと?それ、不誠実じゃなくない?」
「い、いや、その…」
わたしは姫羅莉ちゃんの突然の変化に困惑し言葉がうまく出てこない。
「よく分かった、もういい。」
姫羅莉ちゃんは冷たい口調でそう言い放って足を早めた。
「ち、ちがうよ!!作品は人工知能に描かれていないよ!なんか…たすけー」
「もう話しかけないで!!」
わたしは足を止めた。胸はドキドキ。冷や汗。頭は真っ白。いや、真っ黒かな?
何が起こったの、今?
塾についても姫羅莉ちゃんはもうわたしの口を聞いてくれない。そのせいで先生にも集中できない。授業中はずっとこっちを振り向くこともない姫羅莉ちゃんの様子をちらちら確認していた。
「竹氏…何日経っても、その感じが続く。説明することもできず、塾に行くのはもういやだ…やめたい…」
「大変だね…だけど、芸術高校に行くのは雲っ子のやりたいことでしょう?他人の機嫌を気にし自分のやりたいことを捨てるなんてもったいない!」
「それはそうだけど…今は頑張れる気がしない…竹氏…ギュッ(<╥﹏╥>)」
「ギュッ。数日休めるかお家の人に相談したら?」
わたしはそのアドバイスを受け、1週間塾を休んだ。それからは気持ちを切り替えて寝る間も惜しんで勉強し続けた。
机には大量の消しカス。
ゴミ箱には大量の丸付け済みプリント。
右手の指すべてにペンだこ。
だから、姫羅莉ちゃんと同じ塾に入学して、日曜日を除いて毎日姫羅莉ちゃんと一緒に2時間あそこへ通った。
姫羅莉ちゃんも志望校を名星南芸術高校へと変更した。最初は両親が嫌がっていたみたいけど、結局何かを強く決めた姫羅莉ちゃんに逆らえず、渋々オッケーしたそうだ。
今日も堕ちてゆく紅葉を浴びながら一緒に塾への道を仲良く歩いている。
道端の木にはモズ一羽がピーピーと口笛のようなさえずりを繰り返している。もふもふでちょいと太っているオレンジ色の鳥だ。
「そういえば、小春ちゃんが絵を描き始めたきっかけはなんだったの?」
「それはね」
私はモズを見上げながら楽々と話し始めた。
「幼稚園の頃からお絵かきが好きだったけど、小学高学年に入り始めたらそれが原因でいじめられやめちゃったの。でもね、『にゃたしの王国ファンタジーRPG』というゲームを遊び始めたら、また楽しい!やりたい!と思うようになったの。」
「『にゃたしの王国ファンタジーRPG』?!」
姫羅莉ちゃんはクスクス笑い始めた。
「何がそんなに可笑しいの!!」
もぉ!!わたしも笑い始めた。
「わたしも『にゃたしの王国ファンタジーRPG』始めようっかな〜どんなゲームなの?」
「それはね!人工知能と一緒に町を作るゲームなの!」
姫羅莉ちゃんの表情は一瞬で真っ黒になった。先程の笑い声は嘘のようだ。
「人工知能を使って描いていたってこと?それ、不誠実じゃなくない?」
「い、いや、その…」
わたしは姫羅莉ちゃんの突然の変化に困惑し言葉がうまく出てこない。
「よく分かった、もういい。」
姫羅莉ちゃんは冷たい口調でそう言い放って足を早めた。
「ち、ちがうよ!!作品は人工知能に描かれていないよ!なんか…たすけー」
「もう話しかけないで!!」
わたしは足を止めた。胸はドキドキ。冷や汗。頭は真っ白。いや、真っ黒かな?
何が起こったの、今?
塾についても姫羅莉ちゃんはもうわたしの口を聞いてくれない。そのせいで先生にも集中できない。授業中はずっとこっちを振り向くこともない姫羅莉ちゃんの様子をちらちら確認していた。
「竹氏…何日経っても、その感じが続く。説明することもできず、塾に行くのはもういやだ…やめたい…」
「大変だね…だけど、芸術高校に行くのは雲っ子のやりたいことでしょう?他人の機嫌を気にし自分のやりたいことを捨てるなんてもったいない!」
「それはそうだけど…今は頑張れる気がしない…竹氏…ギュッ(<╥﹏╥>)」
「ギュッ。数日休めるかお家の人に相談したら?」
わたしはそのアドバイスを受け、1週間塾を休んだ。それからは気持ちを切り替えて寝る間も惜しんで勉強し続けた。
机には大量の消しカス。
ゴミ箱には大量の丸付け済みプリント。
右手の指すべてにペンだこ。



