脳内猫化しているわたし、地理勉強中あなたと旅して恋に落ちた

なんか…空気がちょっぴり冷たくてとても美味しい。

目を開けたら目の前には大きな山々がそびえていた。空は青い。とにかく、青い。

それから、ちょっとロボットっぽい女の人の声によるナレーションが流れてきた。

「ようこそ、アルプス山脈へ。

今目の前にあるのはヨーロッパの真ん中にある7カ国にまたがる巨大な山脈です。その中で一番大きい山はモンブランといい、高さはなんと4810メートルにも及ぶ。それは3776メートルの富士山よりも遥かに高い。モンブランというお菓子もこの山に由来しています。

アルプス山脈の山々から解けた雪は水となりライン川やドナウ川などのヨーロッパの国際河川の始まりになっています。日本は真ん中に山脈がたくさんあるから太平洋側と日本海で気候が異なるのと同じように、アルプス山脈の北側と南側では気候が大きく異なります。

北側の気候は温帯で、その中でも西岸海洋性気候とよばれる気候です。偏西風という湿った温かい風のおかげで冬でも夏でも気温はあまり変わらない。暖かく、一年中雨が毎日のように降ってきます。イギリスやドイツはこの気候にあたります。

南側の気候も温帯で、その中でも地中海性気候とよばれる気候です。夏の間は乾燥してて温かい。冬になっても結構暖かいけど、夏と違って雨が頻繁に降ります。イタリアやスペインはこの気候にあたります。

アルプス山脈とかなり北の国、そして、ロシアあたりのかなり東にある国だけは亜寒帯気候。」

ナレーション長っ!!!こんなの聞いてられない!!わたしは途中からむずむずしだした。しかし、モンブランはしっかり聞き取れた。

「亜寒帯はあかん!!」とあの成人男性はドヤ顔で言った。

うまい!と思ったけど…沈黙のなかでほかのチームメートの顔を交互に見たりすると…なんか…寒いな…空気が…氷ってる。

というか!男の子がいる!!

「はじめまして!大島苺花です!中学一年生です!よろしくお願いします!」

わたしは握手するつもりで手をあの男の子へと伸ばした。

大内悠真(おおうちゆうま)。」

一応、握手はしてもらったけど…でも、イケメンだね。墨汁のような黒髪…つぶらな瞳…声もなんかカッコいい。

「わたしは小山芽依(こやまめい)!5歳です!」

あの館で見た小さい女の子はツインテールが地面に当たりそうなくらい深くお辞儀をしてニコニコと握手をしてくれた。

礼儀正しい子だね!もう好き!うさぎのワンピースもかわいい!

「俺は中村葉介(なかむらようすけ)です。よろしくお願いします。」

みんなはお互いに何回も何回も頭をペコペコ下げあたりしていたら数分も経った。

ポケットに手を突っ込むと…そこには通貨が入っていた!みんなのポケットには6ユーロが入ってるみたい。良かったね。これで買い物できる。6ユーロでなに買えるかわからないけど。  

「で…ここからはどこに行く?」