脳内猫化しているわたし、地理勉強中あなたと旅して恋に落ちた

次の日朝早く日が出る前にキツネさんたちと芽衣ちゃんを起こした。

「おはよう〜」

芽依ちゃんは小さなあくびをした。

「今日はね、キツネさんたちと一緒に木苺を集めに行きたい。」

わたしは涙をこらえた。

「ごめんね、今日は実は出ていかなければならない。」

「え?!どうして?!」

芽依ちゃんはぎゅっと枝豆を抱きしめて目をうるうるさせた。

「やだ!!!ここから出たくない!!!」

「しーあまり声を上げてはいけない。」

私をそう言ってから囁き始めた。

「昨日の夜からこの森は警察官だらけだ。ここが見つかってキツネさんたちとわたしたちが捕まえられるのは時間の問題だ。だから、今からはフランスへ行くんだ。支度はもうすましている。さあ、早く着替えて行きましょう。」

芽依ちゃんは泣きながら長々とキツネさんたちを抱きしめた。

わたしもゆうまくんもつられてなきながらキツネさんたちの頭を撫でたり抱っこしたりした。

それから、キツネさんたちに食料を置いたところを見せてからやがて別れの挨拶を言うことに。

「さよならモンブラン、さよなら枝丸、さよなら木苺、たんぽぽ、チビ太、さよなら枝豆。わたしたちはこれからフランスへ行くよ。でも、大丈夫。君たちならきっと立派な大きな狐たちに成長して腹いっぱい食べて、ほかのキツネと結婚して、この森中ずーっとずーっとキツネの子孫だれけにできるから。」

そう言い残して、もう一回だけキツネ六匹の頭を撫でた。キツネたちは鳴き声をあげた。

そして、その光景をあとにしてわたしたちは忍び足で穴の外へと出た。

朝日は昇り始めたばかりだった。木々はみんな黄色の帽子を被って朝露を浴びていた。森の中は霧でいっぱいだった。

わたしたちは音を立たぬよう気をつけながら、船のある方へと走っていった。

わたしたちの船をみるのは久しぶりだった。周りをよく確認してからみんなで渡り板を渡って船の中に入っていた。

船の空の上に青く光る選択ボタンが浮かび上がった。

フランス

ノルウェー

イタリア

アルプス山脈

深呼吸した。これからは大変な日々が続くだろうね。

そう考えながらも

ポチッ!

とフランスを選択し、船が動き出した。

ふっと川岸の方をみるとそこには六匹の狐が鳴き声をあげながらぴょんぴょん跳ねていた。

「さよなら!!さよならみんな!!!ずっと大好きだよ!!」

そう言いながら、わたしも、芽依ちゃんも、そして、ゆうまくんも大きく手を振った。もう2度と一緒に暮らせない、大切な大切な家族に手を振った。これから、キツネさんたちに幸せに暮らしてほしいと心の底から願いながら、手を振った。