
- 作品番号
- 1774734
- 最終更新
- 2026/02/09
- 総文字数
- 68,313
- ページ数
- 7ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 430
- いいね数
- 4
- ランクイン履歴
-
ミステリー・サスペンス12位(2026/04/02)
シャーロック・ホームズは言っていた。
「人生という無色の糸の束には、殺人という緋色の糸が一本混じっている。ぼくらの仕事はその糸の束を解きほぐし、緋色の糸を引き抜いて、明るみに出すことなんだ」と。
違う。
私はほぐすのではなく、紡ぎたいのだ。
糸を解くのは、どこか悲しい。
誰かの痛みや嘘を暴くことに似ている。けれど、紡ぐことには希望がある。見えない心を形にし、想いを布に織り込んでいく。
それが私――糸島綾の、やりたいことだった。
針と糸で心を結び直す、やさしい手芸部ミステリー。
「人生という無色の糸の束には、殺人という緋色の糸が一本混じっている。ぼくらの仕事はその糸の束を解きほぐし、緋色の糸を引き抜いて、明るみに出すことなんだ」と。
違う。
私はほぐすのではなく、紡ぎたいのだ。
糸を解くのは、どこか悲しい。
誰かの痛みや嘘を暴くことに似ている。けれど、紡ぐことには希望がある。見えない心を形にし、想いを布に織り込んでいく。
それが私――糸島綾の、やりたいことだった。
針と糸で心を結び直す、やさしい手芸部ミステリー。
- あらすじ
- 桐ノ宮高校手芸部に入部した糸島綾は、針仕事に没頭する静かな日常を望んでいた。かつてある事件を解決し名を知られた彼女は、もう謎には関わらないと決めていたが、部内で起こる不可解な出来事に否応なく向き合うことになる。緑の服の違和感、黒い糸の布、引き裂かれたウエディングドレス――糸島は手芸の知識と観察眼で、悪意ではなく想いから生まれたほころびをほどいていく。針と糸で人の心を結び直す、静かな再生の物語。
この作品のレビュー
2026/04/19 11:41
投稿者:
夜桜冬希
さん
優しい物語
糸島綾が入部した手芸部で起こる不可解な出来事を、持ち前の手芸の知識と観察眼で解決していく物語です。解決、とすると硬い印象を抱いてしまうかもしれませんので、作中のあらすじの言葉をお借りします。
『悪意ではなく想いから生まれたほころびをほどいていく』
解決することを、ほころびをほどく、と優しい言葉で表現されています。物語の雰囲気もとても柔らかいです。読みながら心が温かくなりました。部内で起こるいくつかの謎にも興味を惹かれ、ほどいていくシーンの後でも温かさは変わりません。
『針と糸で人の心を結び直す、静かな再生の物語』
糸には人の想いが宿るのでしょうか。普段何気なく着ている服にも、誰かの想いが込められているのでしょうか。
読んでいる間も、読み終えた後も、張っていた糸が緩んでいくように優しい気持ちになりました。作者様の丁寧な文章が、そうさせているのかもしれません。癒やしをありがとうございました。
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