想いと共に花と散る

 人として生を受け、死する日を迎えるために生きるのであれば。

 私は、


 貴方達と同じ場所で、共に散りたい。

 
 でも、それは叶わない。叶えてはいけない。

 私と貴方達では生きる時代が違うから。

 貴方達が生きる時代で私は存在していない。そして、私が生きる時代でも貴方達は存在していない。

 私は貴方達の往く末を知っている。
 私は貴方達の結末を知っている。

 それは絶対に覆してはいけないこと。

 もし書き換えてしまえば、世界は終わる。

 貴方達が命を賭して作り上げた時代を、私が壊すわけにはいかない。

 だから、私はどれだけ貴方達が傷つこうと指を咥えて待っていることしかできない。

 ねえ、神様。どうして私と彼らを出会わせたの?
 何もできない私が彼らの傍にいる意味は何?
 この出会いは一体何のためだと言うの?

 出会わなければ、私は楽になれたのか。

 この想いに、あの頃の日々に名前はあるのか?