外から差し込む光がまるで開けろと導いているようである。
スポットライトで照らされたようにその箱が照らされて一際目立っていた。
「御札が、貼ってある」
目の前の木箱は横幅が二尺(約六十・六センチ)ほどの大きさ。上蓋と思われる部分には何枚もの御札がこびり付いていた。
ただただ不気味である。不自然に置かれていることもさながら、木箱には何やら正体の分からない赤黒い染みが無数に付いているのだ。
(何が入っているんだろう。……ああ、気になる)
正気を失っていることにすら気づかないほど、今の自分の脳を支配するのは強い好奇心。
ただ、この木箱の中身を知りたい。その一心であった。
上蓋に積もった埃を手で払い、隙間に手を入れると手と服が汚れることも気にせず持ち上げる。
ゆっくりと崩さないように持ち上げると、埃が辺りに舞い上がり、雪崩のように膝の上に落ちた。
「……刀だ、刀が入ってる」
中に入っていたのは、古びた木箱とは似ても似つかない立派な見た目の一振りの刀であった。
長さは木箱にすっぽりと収まる大きさのため同じく二尺ほど。真っ黒の鞘に収められた打刀である。
どうしてこんなところに刀があるの?
ここに来てようやくまともな思考回路を取り戻し、誰もが抱くであろう疑問が脳を埋め尽くす。
この刀は本物だ。模造刀などではなく、一度抜けば簡単に人を切ることができる真剣。
何故そう確信できたのかは分からないが、刀から感じる不気味で重苦しい雰囲気がそう思わせたのだろう。
「すごい、すごいよ。本物の刀があるなんて」
決して刀に興味があるわけでも知識があるわけでもない。にも関わらず、異常なまでにこの刀を手にしてみたいという好奇心が再び正常な判断力を奪った。
素人が抜くだけでも怪我の恐れがある。そんな危険を背負いながらも、手はすでに刀へと伸びていた。
「わあ、重い!」
たった独り、暗く湿った蔵の中で刀を手にした少女が呑気な声を上げた。
頭上から差し込む光にむけて刀を掲げる。真っ黒な拵えが光を受けて鈍くも怪しく輝いた。
スポットライトで照らされたようにその箱が照らされて一際目立っていた。
「御札が、貼ってある」
目の前の木箱は横幅が二尺(約六十・六センチ)ほどの大きさ。上蓋と思われる部分には何枚もの御札がこびり付いていた。
ただただ不気味である。不自然に置かれていることもさながら、木箱には何やら正体の分からない赤黒い染みが無数に付いているのだ。
(何が入っているんだろう。……ああ、気になる)
正気を失っていることにすら気づかないほど、今の自分の脳を支配するのは強い好奇心。
ただ、この木箱の中身を知りたい。その一心であった。
上蓋に積もった埃を手で払い、隙間に手を入れると手と服が汚れることも気にせず持ち上げる。
ゆっくりと崩さないように持ち上げると、埃が辺りに舞い上がり、雪崩のように膝の上に落ちた。
「……刀だ、刀が入ってる」
中に入っていたのは、古びた木箱とは似ても似つかない立派な見た目の一振りの刀であった。
長さは木箱にすっぽりと収まる大きさのため同じく二尺ほど。真っ黒の鞘に収められた打刀である。
どうしてこんなところに刀があるの?
ここに来てようやくまともな思考回路を取り戻し、誰もが抱くであろう疑問が脳を埋め尽くす。
この刀は本物だ。模造刀などではなく、一度抜けば簡単に人を切ることができる真剣。
何故そう確信できたのかは分からないが、刀から感じる不気味で重苦しい雰囲気がそう思わせたのだろう。
「すごい、すごいよ。本物の刀があるなんて」
決して刀に興味があるわけでも知識があるわけでもない。にも関わらず、異常なまでにこの刀を手にしてみたいという好奇心が再び正常な判断力を奪った。
素人が抜くだけでも怪我の恐れがある。そんな危険を背負いながらも、手はすでに刀へと伸びていた。
「わあ、重い!」
たった独り、暗く湿った蔵の中で刀を手にした少女が呑気な声を上げた。
頭上から差し込む光にむけて刀を掲げる。真っ黒な拵えが光を受けて鈍くも怪しく輝いた。



