水瀬由仁さんのレビュー一覧
雪にまぎれて消えてしまいたいと、そう思っていたのに。私の名前を呼ぶ声が、不器用に紡がれるその想いが、凍えたこころに触れたから。
「きみの……こころが、欲しくて」
どうやら私の心臓は、このひとに食べられてしまったらしい。
たとえば死んでしまいたいと願っても止まってはくれないくせに、恋に落ちると素直すぎるくらいに鼓動を速くしちゃうものだから、つくづくこころと心臓ってふしぎな関係だなあと思います。
彼女を眠りから覚ますように、たったひとつだけつけられた心臓の赤いしるし。白雪姫もこんなふうに心臓を食べられるなら幸せだろうと、二人のはじまりの朝に微笑ましくもあたたかな気持ちになりました。
何より課長がかわいすぎます……あなたの銀縁メガネになりたい (?)
短いページの中に切なさと愛おしさがぎゅっと詰まっている素敵なお話です。
是非ご一読ください。
「甘いもの食べて寝て起きたら、また良い日が始まるよ」
夜行性で気分屋、甘いものを手にあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
恋人なんかじゃない。人懐こい優しさも唇に触れる温もりも、ただの気まぐれなのかもしれない。……それでも。
今日も真夜中、彼のおやつを待っている。
近いような遠いような、微睡みの中にいるようなふわふわ覚束ない関係と、見えてるようでよく見えない恋心、ふたりのなかなか核心をつかない会話の軽さが、すごくすごく素敵。
もう可愛い。ずっとこのままくっついててほしい。じゃれ合っててほしい。
甘さがあって苦さがあって、付かず離れずで名前の付けられないこの関係には、きっと愛しさが溢れてる。
好きだなあ。大好きなんです、見た目ではわかりにくいけれど、本能では互いを必要とし合っているような、こういう関係性。
ぜひぜひお一口、甘いおやつとご一緒にいかがでしょうか。
ふと目に留まると、手に取ると、昔の思い出が溢れるように蘇ってくる。そんなものが、私にもあります。
子どもの頃の思い出って、いつもどこに眠っているんだろう。どうして思い出したときこんなに胸の奥をつんとさせるんだろう。
どこからどこまでが子どもでいつ大人になったのかなんてわからない。もしかしたらまだ子どもなのかもしれない。でも、年を重ねて初めてこぼれる涙もある。
あの頃は辛いこともたくさんあったけれど、きっと楽しかった。苦しみながら、懸命にもがきながら、笑い合えた日々は確かにそこにあったのだと。
もう二度と戻れないけれど、今日も空は青い。私たちは明日も明後日も、ずっとずっと生きていく。
ラストに胸が一杯になりました。この作品が、私は大好きです。
見えているようで見えていないのかもしれない。わかっていないようで実はわかっているのかもしれない。
誰かが誰かに恋をして。その誰かに誰かがまた恋をして。
視線は複雑に交わって、心は不安定に揺れて、この恋が愛になるには、何かが足りなかった。
読後、4人の「恋」の顛末にぼんやりと思いを馳せました。きっと誰も、完全には結ばれない。でも断ち切れることもない。ずっとずっとどこまでも、優しく残酷で、不完全なままなんだろう。
でもそれでいい。
きっと、それがいいんだと。
とある恋の連鎖反応。
ガーベラの余韻がたまらなく切ない、素敵なお話です。ぜひご一読ください。
この季節中の人大変だろうなあ。中の人はどっちだろ、身長的に女性かなあ。
……ゆるキャラを見ると、どうしても可愛らしく振る舞うキャラクターの中で汗を浮かべる大人の姿を想像してしまうのですが、そんなゆるキャラの”中の人たち”が愛しくて愛しくて…!
不恰好で、不器用で、それでもゆるキャラへの愛は人一倍なふたりのやり取りに終始にやにやしていました。かと思えば、最後の最後にほろりときてしまうという不覚!
一生懸命体を張って、誰かを笑顔にできて、自分も笑顔になれるっていいな。かっこいいな。
ゴボちゃんとは何ぞや!と関連作品の『ゆるキャラ』も読んでみましたが、こちらも素晴らしく面白くて声出して笑ったので、合わせてぜひぜひ。
もう大好き!!の一言です。
ありがとうございます。
移ろいゆく季節の中で、身を置いた環境の中で、人は少しずつ変わっていく。
隣に並んで、手を繋いで、ゆっくり歩いているつもりだった。けれどもいつの間にか、どこかでふたりの距離は遠くなってしまっていた。彼のせいじゃない。あたしのせいでもない。これは仕方のない変化。
梅酒を熟成させるように、ゆっくりとその変化を受け入れて、心の準備をして。
大好きだから、さよならする。ふたりが幸せになれるように。
切なくなって、きゅっと胸が締め付けられて、それでも後味はふんわり優しくて。
ふたりのたくさんのありがとうが込もったお別れの乾杯に、私も幸せな気持ちになりました。
きっときっと、今度は嬉しい乾杯ができるといいな。
後ろを振り向き振り向き遠慮がちに進むのではなく。遠ざかる背中をひたすら追いかけるのではなく。自分の歩幅で、自分の人生を歩んでいけるように。
素敵なお話をありがとうございました。
いつも豚しょうが焼き弁当を買っていく赤いツナギの男の人。その人にどうしようもなく惹かれて。偶然見た彼のバイクに乗る姿に憧れて。 今までまったく接点がなかった新しい世界に、一歩踏み出すこと。緊張するし不安もあるけれど、きみがいるから。きみが嬉しそうに笑ってくれるから、よし頑張るぞ、って。 そのあったかくて幸せな気持ちが、あたしの原動力になる。 真白ちゃんがもう可愛くて可愛くて、このぶれない真っ直ぐさが大好きです。 私もバイクのことは全然わからないから、一緒に勉強してる気分。バイクショップでのお買い物にドキドキしたり、教習の場面でぐっと手に力が入ったり。(クランクで曲がるときになぜか私も身体が傾いてしまった!) 恋ごころってこんなにも人を動かしてくれる。いいなあ。真白ちゃんと光太郎さんのタンデムやツーリングを想像して、ふわーっと頬が緩んでしまう。そんな素敵なお話です。
いつも豚しょうが焼き弁当を買っていく赤いツナギの男の人。その人にどうしようもなく惹かれて。偶然見た彼のバイクに乗る姿に憧れて。
今までまったく接点がなかった新しい世界に、一歩踏み出すこと。緊張するし不安もあるけれど、きみがいるから。きみが嬉しそうに笑ってくれるから、よし頑張るぞ、って。
そのあったかくて幸せな気持ちが、あたしの原動力になる。
真白ちゃんがもう可愛くて可愛くて、このぶれない真っ直ぐさが大好きです。
私もバイクのことは全然わからないから、一緒に勉強してる気分。バイクショップでのお買い物にドキドキしたり、教習の場面でぐっと手に力が入ったり。(クランクで曲がるときになぜか私も身体が傾いてしまった!)
恋ごころってこんなにも人を動かしてくれる。いいなあ。真白ちゃんと光太郎さんのタンデムやツーリングを想像して、ふわーっと頬が緩んでしまう。そんな素敵なお話です。
17歳。たった17年間の歩みの中でも、大声上げて泣いたほどの後悔や胸の中に閉じ込めていた想いの理由はみんな違う。 青春というのは苦くて、甘酸っぱくて、ときには塩辛くて、脆くて、理不尽で、眩しくてきらきらしてる。 そんな日々を精一杯駆け抜けて、どこかで失敗してしまってもいいと思う。過ぎ去ったからといって、忘れてしまわなくてもいいと思う。 思い出っていつもきれいなわけじゃないけれど、こんなに愛おしいんだ。大切なんだ。涙が出るんだ。ページをめくりながら、もうずっと前に過ぎてしまった17歳の頃に思いを馳せました。 もう子どもじゃない、けれど大人にもなりきれない。もどかしくてたまらない、けれどかけがえのない日々が、私たちにもきっとあったのだと。 彼らの愛するショパンを聴きながら、私も一緒に彼らの未来へと泳いでいきたくなりました。 素敵なお話をありがとうございました。
17歳。たった17年間の歩みの中でも、大声上げて泣いたほどの後悔や胸の中に閉じ込めていた想いの理由はみんな違う。
青春というのは苦くて、甘酸っぱくて、ときには塩辛くて、脆くて、理不尽で、眩しくてきらきらしてる。
そんな日々を精一杯駆け抜けて、どこかで失敗してしまってもいいと思う。過ぎ去ったからといって、忘れてしまわなくてもいいと思う。
思い出っていつもきれいなわけじゃないけれど、こんなに愛おしいんだ。大切なんだ。涙が出るんだ。ページをめくりながら、もうずっと前に過ぎてしまった17歳の頃に思いを馳せました。
もう子どもじゃない、けれど大人にもなりきれない。もどかしくてたまらない、けれどかけがえのない日々が、私たちにもきっとあったのだと。
彼らの愛するショパンを聴きながら、私も一緒に彼らの未来へと泳いでいきたくなりました。
素敵なお話をありがとうございました。
きみのノートに描かれた、私の視線の先にあったもの。
きみは知っていたんだね。叶うはずがないとわかっていても、それでも私は恋をしていた。
「……なぐさめてあげようか?」
きみの手を取り、この涙が乾くころ。うるみ滲んでいた世界はきっと、優しく色づいていくのでしょう。
ひとつの恋の終わりは、新しい何かのはじまり。芽生えたのはまだ恋とは呼べないかもしれない、ちいさなちいさな感情だけれど。
涙を拭いて、頭をあげて、また一歩を踏み出せる。そんな優しさと希望があるお話です。
放課後、一冊のノートからふくらむふたりの想い。
ぜひご一読ください。
永遠なんてこの世にはないのだと、僕たちは知っている。 知っているからこそ、脆く不確かな“今”を大切にしたくて、僕たちは少しだけ臆病になる。 風に向かう風見鶏がふと振り向いたとき、世界はどんなふうに見えるのかな。 僕の一歩を踏み出す勇気は、世界をどんなふうに変えていくのかな。 不思議な夢の中で風見鶏が語りかけてくる言葉は、胸の内をふわりとなでて、奥に沈んでいたもやもやを浮かび上がらせ、ひゅうと吹き飛ばしてくれる。 爽やかで清々しい。でも噛みしめながら深く深く味わってみてほしい。そんなお話です。 今いい風吹いてるよ。ちょっと振り向いてごらんよ。 景色はきっとあなたにも、きらきら優しく見えてくるはず。
永遠なんてこの世にはないのだと、僕たちは知っている。
知っているからこそ、脆く不確かな“今”を大切にしたくて、僕たちは少しだけ臆病になる。
風に向かう風見鶏がふと振り向いたとき、世界はどんなふうに見えるのかな。
僕の一歩を踏み出す勇気は、世界をどんなふうに変えていくのかな。
不思議な夢の中で風見鶏が語りかけてくる言葉は、胸の内をふわりとなでて、奥に沈んでいたもやもやを浮かび上がらせ、ひゅうと吹き飛ばしてくれる。
爽やかで清々しい。でも噛みしめながら深く深く味わってみてほしい。そんなお話です。
今いい風吹いてるよ。ちょっと振り向いてごらんよ。
景色はきっとあなたにも、きらきら優しく見えてくるはず。
ビターチョコには、少しの涙ときみへの優しい想いを込めて。 ミルクチョコには、とろけるくらいに胸が高鳴る甘いシロップを溶かして。 叶う恋も破れる恋もあるけれど、好きな人を思って作ったチョコレートはやっぱり特別。たっぷり詰めた恋心は、甘くもなり苦くもなり、今日も誰かの心に届いていくのでしょう。 可愛らしくリボンを結んで、ほっこりあたたかく包み込まれたそれぞれのバレンタイン。どうぞご賞味ください。 あなたのお気に入りは、どのチョコレートですか?
ビターチョコには、少しの涙ときみへの優しい想いを込めて。
ミルクチョコには、とろけるくらいに胸が高鳴る甘いシロップを溶かして。
叶う恋も破れる恋もあるけれど、好きな人を思って作ったチョコレートはやっぱり特別。たっぷり詰めた恋心は、甘くもなり苦くもなり、今日も誰かの心に届いていくのでしょう。
可愛らしくリボンを結んで、ほっこりあたたかく包み込まれたそれぞれのバレンタイン。どうぞご賞味ください。
あなたのお気に入りは、どのチョコレートですか?
いつでも上を向いて歩いてゆけるのなら、それはきっと素敵なこと。
でもやっぱり涙は目にしみるし、溢れて頬を伝っていってしまうから。つらいときは、下を向いて思い切りこぼしてやればいいんだ。
格好悪くたっていい。下を向いて、歩こう。生きていこう。
とん、と優しく背中を押してくれるような、そっと手を握りしめてくれるような。寄りそうような語りかけが、肩に入った力をじんわりと解きほぐしてくれます。
強がらずに下を向く。そうして気が済むまで歩いて、少し顔を上げてみたら。
見える景色は、もっともっと明るくなると思うのです。
眼鏡の奥の冷静な眼差しが、ふとやわらかく見つめたもの。
紺色に静まる夜空に、月なんてどこを探してもみつからない。
でも、月が綺麗だね。
彼が囁いたことばが嘘ではないのだとしたら、きっと。
他の男の子に告白されても高鳴らなかった胸が、彼に見つめられるとこんなにもドキドキしてしまう。
そんな志乃ちゃんと年下の真鍋くんのやりとりは、短いけれどとってもほのぼのしていて、うずうずしてしまうほど可愛らしいのです。
はっきり言わずに遠回しに伝えるって、なんだかじれったい。でもこんな愛のことばも素敵。
かの文豪の有名な逸話と一緒に、ぜひ味わってみてください。
今までずっと一緒にいた。これからもあたしたちは変わらないと思っていた。 「──芽衣子」 きみにやさしく名前を呼ばれて、瞼をとじた3秒後。 きみが笑った。 世界が、変わった。 *** 一緒に過ごした時間は、他のみんなよりは少しだけ長いかもしれない。でもまだまだ幼なじみ未満。そんなふたり。 桜餅とコーヒーのあたたかな香りに包まれて。きみと見つめ合った新しい世界は、きっと何よりも眩しくて、何よりも愛おしい。 トモダチから、恋への一歩。 ほのぼのとした中にたくさんの優しさがつまった、素敵なワンシーンです。 ぜひご一読ください。
今までずっと一緒にいた。これからもあたしたちは変わらないと思っていた。
「──芽衣子」
きみにやさしく名前を呼ばれて、瞼をとじた3秒後。
きみが笑った。
世界が、変わった。
***
一緒に過ごした時間は、他のみんなよりは少しだけ長いかもしれない。でもまだまだ幼なじみ未満。そんなふたり。
桜餅とコーヒーのあたたかな香りに包まれて。きみと見つめ合った新しい世界は、きっと何よりも眩しくて、何よりも愛おしい。
トモダチから、恋への一歩。
ほのぼのとした中にたくさんの優しさがつまった、素敵なワンシーンです。
ぜひご一読ください。
まっすぐに生きようと力まなくていいの。
目で見て、耳で聴いて、舌で味わって、肌に感じてきたものを
受けとめて、抱きしめて、そうして歩いていけばいいの。
そうして少しずつ、大人になっていけばいいの。
***
ひとの生き方に正解なんてないのだから、楽しまなきゃ損だ。
雨降りの空を見上げてみれば、雨粒はもしかしたら、金平糖みたいに甘いかもしれない。
人生ってそんなに悪いものじゃないんだよね、きっと。
ひとつみつけた宝物は、ずっとずっと色褪せないで、優しい明かりになってくれるから。
胸の奥がふわりとあたたかくなる、素敵な作品です。
ぜひご一読を。
祭囃子の中に香る、甘く切ない金木犀。 会いたいよ。 でも言えないよ。 涼やかな風が、そっと頬を撫でていく。 頑なでつよがりな、わたしの心を解かしながら。 待ち焦がれた、あなたのぬくもりを探しながら。 *** 近すぎると見えなくなる。 離れすぎていても見失ってしまう。 会いたい、と素直に言えないくせに、結局ひとりで抱え込んで悩んでしまう。 心の中に閉じ込めてしまった思い。その蓋を開けるのは、とても勇気のいることだけれど。 でもきっと、彼も同じ気持ちでいてくれるから。 お互いに、誰よりも会いたい、って思っていたはずだから。 危うい恋に胸が詰まり、 そして金木犀の香りにふわりと包み込まれるような、やわらかく優しい読後感にほっこり。 秋の夜空にそっと染み込む、素敵なお話でした。
祭囃子の中に香る、甘く切ない金木犀。
会いたいよ。
でも言えないよ。
涼やかな風が、そっと頬を撫でていく。
頑なでつよがりな、わたしの心を解かしながら。
待ち焦がれた、あなたのぬくもりを探しながら。
***
近すぎると見えなくなる。
離れすぎていても見失ってしまう。
会いたい、と素直に言えないくせに、結局ひとりで抱え込んで悩んでしまう。
心の中に閉じ込めてしまった思い。その蓋を開けるのは、とても勇気のいることだけれど。
でもきっと、彼も同じ気持ちでいてくれるから。
お互いに、誰よりも会いたい、って思っていたはずだから。
危うい恋に胸が詰まり、
そして金木犀の香りにふわりと包み込まれるような、やわらかく優しい読後感にほっこり。
秋の夜空にそっと染み込む、素敵なお話でした。
「その紙ヒコーキ、夢も希望も乗せてないからさ」 しゃんと伸ばした背中を眺めて 的射る鼓動に思いを馳せた。 いつか飛ばそう紙ヒコーキ 今度は、きみのとなりで。 未来が繋がる、あの青空へ。 *** 夢も目標もなく、ただなんとなく過ごす日々。 まだわからないから、と逃げてしまうのはとても簡単。 それでもいつかは決めなきゃいけない、だけど目を凝らしてもなかなか見えてこない、漠然とした将来への不安。 きっと誰もが経験したことのあるものだと思います。 そんなぐるぐると渦巻く悩みに、矢を一筋。――アオイくんが由宇ちゃんにくれたものは、不確かだけれど何よりも明るい、ひとつの未来でした。 作品全体に溢れるふんわりとしたあたたかさ、ほのぼのとした優しさが、大好きです。 今度こそ飛んでいける。ふたり一緒なら、大丈夫。 素敵なお話をありがとうございました。
「その紙ヒコーキ、夢も希望も乗せてないからさ」
しゃんと伸ばした背中を眺めて
的射る鼓動に思いを馳せた。
いつか飛ばそう紙ヒコーキ
今度は、きみのとなりで。
未来が繋がる、あの青空へ。
***
夢も目標もなく、ただなんとなく過ごす日々。
まだわからないから、と逃げてしまうのはとても簡単。
それでもいつかは決めなきゃいけない、だけど目を凝らしてもなかなか見えてこない、漠然とした将来への不安。
きっと誰もが経験したことのあるものだと思います。
そんなぐるぐると渦巻く悩みに、矢を一筋。――アオイくんが由宇ちゃんにくれたものは、不確かだけれど何よりも明るい、ひとつの未来でした。
作品全体に溢れるふんわりとしたあたたかさ、ほのぼのとした優しさが、大好きです。
今度こそ飛んでいける。ふたり一緒なら、大丈夫。
素敵なお話をありがとうございました。
たなびく雲に手を振って 風がふわりと撫でる青色 ぼくのとなりで笑顔が咲いた 優しい想いを、空に奏でて。 *** 『空』を描いた詩集。 五七五七七調の美しい響きがそっと胸を打つ、ほのぼのとした20編です。 ひとりで見上げた空は眩しく、 ふたりで見上げた空は、こんなにも愛おしい。 淡くて、爽やかで、鮮やか。 切なくも優しい、空の色。 ぜひ、その目で触れてみてください。
たなびく雲に手を振って
風がふわりと撫でる青色
ぼくのとなりで笑顔が咲いた
優しい想いを、空に奏でて。
***
『空』を描いた詩集。
五七五七七調の美しい響きがそっと胸を打つ、ほのぼのとした20編です。
ひとりで見上げた空は眩しく、
ふたりで見上げた空は、こんなにも愛おしい。
淡くて、爽やかで、鮮やか。
切なくも優しい、空の色。
ぜひ、その目で触れてみてください。
ずっとずっとそばにいたひと。
いてくれたひと。
「俺が初めて、守りたいって思った存在だから」
頬に触れたきみの手は、何よりもあたたかくて、大切で。
ねえ、約束をしよう。
きみはわたしのもの
わたしはきみのもの
わたしの生まれたあの日から。
きみの指を握りしめた、わたしたちのはじまりの日から。
***
小さな頃からずっと一緒。
あまりにも近すぎて、だからこそうまく距離を縮められない、不器用なふたり。
そんな月乃ちゃんとかなちゃんがお互いを想う気持ちは切なくて、心がぎゅっと締め付けられるけれど、同時にすごくすごく愛おしくなるのです。
彼が誓った言葉はきっと永遠。
幸せになってほしいふたりの、ほのぼのとした恋のお話です。
ぜひご一読ください。
幼馴染みの失踪
不審者の増加
空白の過去
塗り替えられた現在
自分ではない自分
誰よりも何よりも幸せだった、かけがえのない一年間が終わるとき
たとえ赤い眼光に囚われても
たとえ黒い靄に囁かれても
『願イ事ヲ叶エテアゲル』
――話しかけては、だめ。
***
突然失われた記憶。
“セツ”と呼ばれる人物。
そして、黒い靄の悲しい愛――
主人公に次々と襲い掛かる不可解な現象と深まる謎に引き込まれ、ページをめくる手が止まらず。
そしてすべての真実を知ったとき、思わず涙がこぼれました。
ホラー要素に加え、ミステリー要素も強い作品です。
ホラーが苦手な方でもきっと楽しめると思います。
この夏に、ぜひご一読を。
今あなたの視界の端に、黒い靄は見えませんか?