東雲 葵さんのレビュー一覧

★★★★★
2014/03/20 13:26
招き猫だって、猫である。

ふだん何気なく見ている日常の風景を こんな風に捉えられたら。 世界はきっと何倍も楽しくなる。 Nanohaワールド、健在です! いいえ、むしろパワーアップして帰ってきてくれました。 観察眼の鋭さ。 感性のみずみずしいこと。 さすがの一言です。 この作品を読んだら 長年愛用していた茶碗をうっかり割ってしまって、「うわっ!ごめんね!痛かったでしょ?」と思わず声を掛けてしまった記憶がよみがえってきました。(笑) いやー、面白かった。ぜひ!

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★★★★★
2014/03/04 11:20
ネタバレ
恋が、したくなりました。

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★★★★★
2014/03/04 10:23
キネマ、と呼びたくなる。

とても詩的で映像的な作品。 情景が目に浮かぶようです。 無駄な説明はなく セリフも老人の2言のみ。 主人公の語りのみで 静かに話が展開していく。 ゆっくり 繰り返し味わって「観たい」作品です。

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★★★★★
2014/03/04 10:05
ネタバレ
眠れぬ夜のために

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★★★★★
2013/02/05 22:03
足掻く。生きる。まみれる。

生きていくって、結構しんどい。 綺麗事だけじゃ乗り切れないし、正直にやったら馬鹿を見るし、都合のいいように世の中を動かしてくれる神様なんていない。人間は欲深く、どこまでも他人に対して勝手な生き物である。 だけど、仕方ない。 人として生を受けた以上は、人らしく足掻き続けなければ。 悲哀と諦め。 動物としての本能=生への執着。 そういったものを感じた。 孤独の汁。 時には呑まれ時には蹴散らし、上手く折り合いをつけながら前に進もう。 ヒーローの傷は、勲章だ!

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★★★★★
2013/01/17 11:41
年下萌えの貴女、必読です!

…何を隠そう私がその最たる者なのですが。 久々にぐいぐい引っ張られる感じで一気にラストまで読んでしまいました。 恋愛って、結婚って、仕事って…? 悩める妙齢女子のみなさんには、主人公:実句のモヤモヤがすごくリアルに解るハズ。 大人になって体裁を繕うことや駆け引きすることを覚えてしまうと、純粋に恋をする事を忘れてしまう。だけど、もっとも大切なことはーー あなたのために、何かしたい。触れたい。そばにいたい。同じ目線で、先の景色を見たいーー そういう素直な気持ちじゃないかな。 貴女も、そう思いません? 兎にも角にも 大志くんにドキドキさせられっぱなしのひと時でした。こんな子が周りにいたら、お姉さんたまりません!(笑) 色々複雑モラトリアムなオトナ女子こそ、読むべし!ドキドキと同時に、ピュアな気持ちを取り戻せ、そうです。

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★★★★★
2012/06/26 14:04
あはん納得

「………あぁ…っ!!」 と、思わず叫んでしまう赤裸々さ。 ものを書く者なら誰もが胸に抱えたことのあるフラストレーションを、見事、黒い笑いに変えてくださいました。 ソコに触れてくださるなんて。快感必死です。 個人的な意見ですが、お子ちゃまだからこそ幅広く色んな文章に触れることが必要なのです。そこから何を得るかはお子ちゃま次第。 「規制」 "誰の"ため? "何の"ため? よく見極めることが大切です。 "する"側も。 "される"側も。 人間は、ものを考え言葉を使う、唯一の生き物なのですから。

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★★★★★
2012/05/29 20:25
ゾンビ…、ゾンビって何だ?

そもそも、ゾンビって何なんだろうか。 魑魅魍魎の類? いや、そんなおどろおどろしい感じじゃない。そもそも「和」じゃないよね。完全に洋モノだよね。だからちょっとした可笑しみが存在するのよね。いっちょ叫んでみよう、はい!「ゾンビ!」 ゾンビに関する考察はさておき、物語である。 結城龍之介、ここにあり!とも言うべき軽快なストーリー展開。ぜひとも、ところどころ吹き出しながら最後まで読みきっていただきたい。奇妙でおバカだけど、憎めないキャラたちがあなたを笑いの渦へと誘ってくれるだろう。ぐるぐる! え? 読後の感想? ……「恋が、したくなりました。」 え? この作品のタイトル? ……『ゾンビのヒットマン』だ。 どうだ、気になるだろう。 キミも読んでみたまえ!今すぐに、だ!

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★★★★★
2012/05/10 21:06
ふくよかなしあわせ。

女の美しさは曲線にある、と私は思っている。 胸とお尻の丸みはウエストの窪みを引き立て、美しいウェーブを描く。 かの有名なコ〇コーラのボトルには計算し尽くされた美さえ感じる。男には逆立ちしたって出せないシルエットである。 ふくよか、ふくらみ。口に出してみると、これまた何とも言えない幸福感が湧き上がってくる。「福」に通じるからだろうか。不思議なものだ。 「ふくふく。」 ほら、ああ、しあわせだ。丸みは安心感や幸福感に繋がるのだ。 いつからか、女性はその脂肪を削ぐことに命を懸けはじめた。ダイエットに脂肪吸引…みな、日々格闘しているはずだ。私だって例外ではない。 けれど。 本作を読んでハッとさせられた。 今まで親の敵の如く憎んでいた私のプニプニたちよ、ごめん!今後はもう少し心も「まるく」して付き合う事にする。 SHIROさん、素敵な作品をありがとう。

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★★★★★
2012/03/05 19:11
大好きな灯歌ちゃんへ。

葵です。 こうやって改めて手紙を書くって照れくさいね。だけど、今日は大切な日だから。お祝いの気持ちを文字にして届けます。 初めて会った時、私たちはまだ大きめのセーラー服を着ていたね。切り揃えられた前髪の下で、眉毛が恥ずかしそうに顔を出してた。 あの頃から灯歌ちゃんには「好きな人」がいたよね。アイドルやヒーローじゃなくて、現実のオトナの男性を、一途に、ただひたむきに、想ってたよね。 バレンタインの乱、和泉くんの猛アタック、ジャージ騒動…ねぇ、高校生になってからも色んな事があったね。いま、沢山の涙を越えて成長した灯歌ちゃんは、フーさんじゃなくてもドキドキしちゃうくらい輝いてるよ。 「おめでとう!」 あぁ、嬉しいな。この言葉を言える日が来るなんて。頑張ったね、良かったね。幸せにね、灯歌ちゃん! ―――葵より ★P.S.★ 結婚式の司会は私に任せてね☆

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2012/02/29 17:27
ムリめな恋をしている人へ。

ジャンルは様々だが、金城零さんの作品にはみな共通する魅力がある。 「リアル」―…これである。 本作『甘い恋には遠すぎて』も、ケータイ小説にありがちなご都合主義ではない、徹底的にリアルな展開が待っている。 主人公が流されない。イケメンヒーローが振り返らない。恋敵が嫌な奴じゃない。…そう、応援したくなっちゃうくらい良い人なのだ、恋敵が(苦笑) だから読者は、主人公:みや美の呆れるほどのお人好しっぷりに「これじゃ、どーにもならないじゃないの!」と頭を抱えてしまうのである。 ◆ けれど。 これが、現実だと思いませんか。みんな、それぞれの事情や想いを抱えて生きてる。ぶつかって、理解して、受け入れて。恋愛って、そうやって前に進んでいくんだと思う。 現在、ちょっとムリめな恋をしている方へ。みや美の恋を、見守ってみませんか? ちょっと背筋が伸びますよ。ぜひ!

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2012/02/12 12:16
ネタバレ
勇気を出して、歩かなくちゃ。

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★★★★★
2011/12/26 13:26
あなたの隣で、そっと呟く。

澄んだ夜空にしんと輝く、月の満ち欠けを追いかけて。 暖房、家族の団欒、食事にテレビ… 冬の室内は、どこまでも温かいざわめきに満ちている。 今夜は、月食。 さぁ、冷たいサッシに手を伸ばして、一緒にベランダへ出てみませんか。 だんだんと、色と形を変えていく天体ショー。 変わりゆくものを見つめながら、変わらないものに思いを馳せる。 静かな時間を、あなたに。

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2011/12/19 19:27
ネタバレ
音を愛する、すべての人に。

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★★★★★
2011/10/26 00:14
命のぬくもり

赤、黒、青。 地上に数多く点在する赤や黒を余所に 空は、今日も青く澄んでいる。 遠い昔、人類が誕生した頃も 天井のスクリーンは、今と変わらず 同じ色を映していたに違いない。 きっと、遠い将来、滅びる時にも。 そう思うと、所有していた 全てのものに価値がなくなって 本当に大切なものだけが残る気がする。 7年かけて地上へ出て たったひと夏で生涯を全うする油ゼミ。 目に見えない力に流され 沢山の血を流した日本の国。 この作品には ほんの一瞬でも確かに存在していた 命の交流が描かれている。 憎しみを生む 火薬の赤、血の赤。 けれど、人と人とを繋ぐのもまた 温もりの赤に、他ならない。 愛の赤、命の赤。 それは、生き物なら皆共通の色のはず。 火種ではなく、灯(ともしび)が 人々の心に、点りますように。

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★★★★★
2011/10/17 17:39
ころり転げた…

不揃いな橙色の果実は 冬の景色によく馴染む。 暖色、一点。 冷たい外気に精一杯耐えて、甘味をその実に蓄えて。やがて「あたし」の家に、タダ同然でやって来た。特売で、叩き売られてやって来た。 「あたし」、みかんと待ちぼうけ。 待ちぼうけ 待ちぼうけ。 同情で買ってきたみかんは、やがて「あたし」の同志になる。ひとり寂しさを飼い馴らす部屋で、ただひとつ、寄り添う存在となる。 ◆ もの言わぬみかんがころんと転がった瞬間…あなたは、そこに何を見ますか? もう一作の『ロンリーロンリー』と合わせて、ぜひ今、この乾いた空気の中で読んでいただきたい作品です。 詩のような、歌のような心地好いリズム感。誘う風にふんわりと乗せてしまいそう。 けれど、決して軽くない。 読後、いつまでも胸の奥に残ります。 ――ぜひ!

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2011/10/10 18:01
ネタバレ
おめでとう、おめでとう。

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★★★★★
2011/10/10 13:09
シュワッと弾ける恋の泡。

初めての『恋人同士』って、そういえば、こんな風に刺激的だったっけ―…大人になったいま、懐かしく思い出しました。 電話をするのも、手をつなぐのも、キスをするのも、いちいち胸を騒がせて。 体温が上がって、呼吸が苦しくて、相手に踏み込めなくて。 心の中で、照れて、笑って、泣いて、叫んで…次々に湧き上がってくる感情は、まるでグラスに注いだ炭酸水のよう。弾けて、消える。生まれて、昇る、その繰り返し。 恋した事のある女の子なら、誰でも。円ちゃんの一挙一動に共感してしまいます。 謎に満ちた、刺激的な恋模様。 時を隔てて、泡が抜けてしまっても 後に残るのは、きっと、まろやかな、甘いジュース。それは、ふたりが奏でる、恋の味。 あなたも、甘酸っぱい炭酸水と共に、ひとときの夢を、いかがですか?☆

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2011/09/08 21:04
孤高の魔女、チェルシー。

【魔法】…【人間の力では成しえない、不思議なことを行う術】と、辞書にある。 時にそれは、私たち作家にとって、不可能を可能に変えるとても便利な道具となるし、あどけない子供たちに無限の夢を与える薬になる。 けれど、この作品で【魔法】を使う魔女は、いつも苦しそうだ。人間には成しえない不思議な力を持つ彼女が、何故そんなに嘆き悲しむのか―… 「あなたの願い事は?」 魔女は今日も尋ねる。 【魔法】の限界を感じながら。彼女を訪ねた人、一人一人の苦しみをその身に背負いながら。 実は誰より慟哭しているのは、彼女なのかもしれないと思った。 与えてばかりの彼女にも、傍らに寄り添う温かい色の光がある事が、一筋の救い。 結永さんならではの、一風変わった「願い事をひとつだけ」。 感動が、ひたひたと心の襞に染み渡ります。

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2011/09/01 18:16
さすがの一言

ひとりの男とその花嫁をめぐる、ヒンヤリとしたサスペンス。 結局、真に「幸せ」だったのは、一体誰なのか―…?それは、誰にも分からない。ただひとり「真実」を知る事の出来る我々読者でさえも。 隣にいる人の正体を、あなたは、ちゃんと知っていますか? 怖い。けれど、最高に格好良い物語です。

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