プロフィール

十夢矢夢君(とむやむくん)
【会員番号】1363129
タイ在住。
1992年から在タイ日本大使館に勤務したのち、タイに永住を決める。その後、民間企業の社員として働きながら、言葉で紡ぐ物語の魅力に魅了され、作家としての道を歩み始める。歴史や文化、そして異なる国の人々の絆に興味を持ち、「人と人が繋がる瞬間」を描く。現在は日本とタイの文化をテーマにした物語に注力し、読者に心温まるエピソードを届けたいと願っている。趣味は乗馬と旅と日タイ歴史の研究。

作品一覧

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『サヤームの鈴 ―日本人村の軍師になった男―』  バンコクで燻るドキュメンタリー作家の青年レックは、亡き恋人・有希の面影に囚われ、自らの人生という「ドラマ」を見失っていた。ある日、タイ中部の街、アユタヤにある日本人町の跡地で、四百年前の町娘が書いた恋文を目にする。そこに記された「未来から来た男にこの鈴を……」という記述を目にした瞬間、17世紀のサヤーム(現在のタイ王国)へと時間が逆行する。  そこは、関ヶ原の合戦の敗残兵たちが「義勇軍」として、時の王朝の権力争いの渦中にあり、まさにアユタヤ王朝の黄金期だった。レックを救ったのは、有(ゆ)希(き)と瓜二つの容貌を持つ日本人二世の娘・ハナ。しかし、彼女の心は、圧倒的なカリスマで異国に名を馳せる風雲児・山田長政に捧げられていた。  レックは現代の知識を武器に、長政の軍師として成り上がる。ビルマ軍との戦いに貢献し、朱印船貿易の利権と日本人町の繁栄を支える。しかし、歴史の濁流はやがて政敵シーウォラウォン(のちのプラサート・トーン王)の策略により、「長政毒殺」と「日本人村焼き討ち」という残酷な終焉へと向かう。    愛するハナを守るため、レックは自らの生存を捨て、歴史の改変に挑む決意をする。現代の叡智と命を懸けた「影武者」の果てに、彼が刻んだ真実とは――。400年の時を超え、発掘された錆びた鈴が、再び二人を引き寄せる。圧倒的スケールのタイムスリップ・歴史ロマンファンタジー。    歴史は変えられない。だが、想いは時を書き換える!
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「命令だ。お前はここに残れ――。」 一九四五年、終戦間近のタイ。敗走する二等兵・相沢義信は、かつて日本軍が現地民を徴用して建設した「日本街道」の傍らで、剥き出しの憎悪と飢餓に直面していた。 生き延びるために盗みを働き、殺生を犯す相沢。しかし、彼を見つめる一人の村の娘の瞳にあったのは、断罪ではなく底知れぬ「慈悲」だった。共に逃げ延びた中村軍曹は、かつて道を作った際に犯した殺人を相沢に打ち明け、桃色の寺院で自らの命を絶つ。 一人残された相沢に下された、軍曹の最期の命令。それは「僧となってこの地に留まること」だった。 名前を捨て、橙色の僧衣に身を包んだ相沢は、かつて略奪した村から托鉢で米を恵まれ、言葉を失ったまま五十年の歳月を石段の掃除に捧げる。なぜ彼は帰国せず、タイの山奥で掃き清め続けたのか。 二〇一五年、相沢がその生涯を閉じた時、かつての娘――いまは老女となった彼女が供えた「包み」が、止まっていた時間を動かし始める。ドリアンの甘く腐ったような匂いが漂う中、戦争の罪を一身に背負い、静かに消えていった一人の日本兵の魂を、仏の慈悲が導く感動の短編。
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戦後80年の時を超えて紡がれる、日本の和菓子『大福餅』が繋ぐ時を超えた愛の絆

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