黒の三日月

恋愛(その他)

黒の三日月
作品番号
362096
最終更新
2010/11/02
総文字数
63,057
ページ数
203ページ
ステータス
完結
PV数
86,000
いいね数
0

私の必死な願いは

心優しい神様には

届く事はなかった。


黒い三日月が

大好きなあの人を

さらって行ったの


月の下で私は泣いた

声が枯れるくらいに

それでもあの人は帰ってこない


さらった彼をこの手で潰そう

もう誰もさらう事のないように

もう誰も傷つく事のないように


その願いくらいは

叶えてくれても良いでしょう?


だけど私は大きな過ちを犯すの


憎くて、愛しい。

死をもたらす者



2010.01.04-2010.06.19


悩んだ挙句、
第5回大賞にエントリー。

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この作品のレビュー

★★★★★
2010/09/26 13:27
投稿者: 優雨葉 さん
ネタバレ
黒の三日月

大切な人を、黒い三日月を持った彼が連れて行った。

「連れて行かないで」

そんな紗千の声は届かなかった。


神様なんて、いないと思った。

大切な人を連れて行った彼を恨んでも、いいよね?
許されるでしょう?



その彼を恨み続けて毎日を送っていた紗千の前に現れた転校生。

それは大切な人を連れて行った紛れもない“彼”だった。


ずっと恨み続けてきたけれど、何故か少しずつ自分の気持ちが変わっていく紗千。

そしてそんな中周りで起こる不可解な出来心。


これは、一体何?
ラストに近づくに連れて全ての謎が繋がっていく――




最初読んでから物語にぐいぐいと引き込まれました。

「守りたい」という気持ちがジワッと胸に染みます。

最後まで読み応えのある素敵な作品でした。

オススメです☆

レビューを見る
★★★★★
2010/08/10 14:41
投稿者: 雨宮れん さん
ネタバレ
黒い三日月の抱えた傷

交通事故にあった兄が息を引き取る直前、紗千が目撃したのは全身を黒に包んだ少年だった。彼がふりあげた黒い三日月が、兄の命を奪ったのを紗千は心に焼きつける。

四年が過ぎて、高校生になった紗千の目の前にあらわれた転校生。それは兄の命を奪った少年とうり二つの夜見柊だった。

全てを知っているかのような柊の言動、紗千の身の回りに起こる不可解な出来事。

次から次へと起こる事件に、物語がどこへ行き着くのかが気になって、一気に読み進めずにはいられませんでした。
最後まで読んで、ああよかった、と。ハッピーエンドで、本当によかったです。

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★★★★★
2010/06/19 08:16
投稿者: 佐崎るか さん
憎しみの影に。

大切な人の命が尽きた。 そのとき人は、何に復讐をすれば良いのだろう。 願いを叶えてくれなかった神様? それとも命を刈り取っていった死神? そして主人公は、ある決断を下す── ファンタジー要素が織り交ぜられてますが、現実味を帯びた描写により、実際に今どこかで繰り広げられているかのよう。 ラストは何度読んでも号泣しそうです。 ぜひご一読を。

大切な人の命が尽きた。
そのとき人は、何に復讐をすれば良いのだろう。

願いを叶えてくれなかった神様?
それとも命を刈り取っていった死神?

そして主人公は、ある決断を下す──


ファンタジー要素が織り交ぜられてますが、現実味を帯びた描写により、実際に今どこかで繰り広げられているかのよう。

ラストは何度読んでも号泣しそうです。

ぜひご一読を。

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