やり直しの二度目の結婚式を控えたある日、リィラがいつものように休憩時間に中庭に出て花壇を眺めている。
すると、花壇を囲む石に座って休憩している黒衣の男性を見かけた。リィラはそれが誰か分かった途端に叫んだ。
「ドックさん!?」
ドックは以前と変わらない笑顔でリィラに手を振る。
「お久しぶりです、リィラ様」
ドックはレンティに致死量の毒を注入されて瀕死となり、その後は森で獣魔に捕食されたはず。今はベスティア国にいると思っていた。
リィラがドックの瞳を見て確かめると、魔物の赤色の瞳に変わっていた。
それにしても、こうやって気付かないうちに人間が獣魔に入れ替わっていると、アディール国もいずれ獣魔の国になりそうだ。
ドックは相変わらず黒衣を着ていて研究者の格好をしている。
「ドックさんは今、何をしてるの?」
「同じですよ。地下の研究室で毒を開発してます」
「えっ!?」
全ての復讐は終わってレンティも死んだ今、なぜドックは魔物になっても毒を作り続けているのだろうか。
その時、同じく休憩時間に入ったゼンティが花壇の前にいる二人に近付いてきた。呑気に伸びをしながら。
ゼンティの姿を見たドックは起立をして姿勢を正す。
「センティ様、試作品が出来上がりました。どうぞ!」
ドックは黒衣のポケットから白い葉巻のようなものを取り出してゼンティに差し出した。
ゼンティはニコニコと上機嫌でそれを受け取る。
「あ、うん。ドックくん、ご苦労様。どれどれ」
ゼンティはその葉巻を口に咥えて軽く吸う。火を使わないタバコらしい。
「うん。リィラちゃんの毒ほどじゃないけど、美味しいよ。じゃあ大量生産よろしく」
「承知しました!」
もうリィラはゼンティに問い詰めなくても分かる。ゼンティは、ドックに嗜好品としての毒を開発させているのだと。
妊娠中のリィラの毒を吸う事を控えているのは仕方ない。だが禁毒をする気がないゼンティの毒への執着は凄まじい。
……まぁ、禁断症状で魔物本来の人格が出て乱暴になるよりは平和かもしれない。
何にしても、毒の研究者・ドックはアディール王国でも、まだまだ活躍の場がありそうだ。
すると、花壇を囲む石に座って休憩している黒衣の男性を見かけた。リィラはそれが誰か分かった途端に叫んだ。
「ドックさん!?」
ドックは以前と変わらない笑顔でリィラに手を振る。
「お久しぶりです、リィラ様」
ドックはレンティに致死量の毒を注入されて瀕死となり、その後は森で獣魔に捕食されたはず。今はベスティア国にいると思っていた。
リィラがドックの瞳を見て確かめると、魔物の赤色の瞳に変わっていた。
それにしても、こうやって気付かないうちに人間が獣魔に入れ替わっていると、アディール国もいずれ獣魔の国になりそうだ。
ドックは相変わらず黒衣を着ていて研究者の格好をしている。
「ドックさんは今、何をしてるの?」
「同じですよ。地下の研究室で毒を開発してます」
「えっ!?」
全ての復讐は終わってレンティも死んだ今、なぜドックは魔物になっても毒を作り続けているのだろうか。
その時、同じく休憩時間に入ったゼンティが花壇の前にいる二人に近付いてきた。呑気に伸びをしながら。
ゼンティの姿を見たドックは起立をして姿勢を正す。
「センティ様、試作品が出来上がりました。どうぞ!」
ドックは黒衣のポケットから白い葉巻のようなものを取り出してゼンティに差し出した。
ゼンティはニコニコと上機嫌でそれを受け取る。
「あ、うん。ドックくん、ご苦労様。どれどれ」
ゼンティはその葉巻を口に咥えて軽く吸う。火を使わないタバコらしい。
「うん。リィラちゃんの毒ほどじゃないけど、美味しいよ。じゃあ大量生産よろしく」
「承知しました!」
もうリィラはゼンティに問い詰めなくても分かる。ゼンティは、ドックに嗜好品としての毒を開発させているのだと。
妊娠中のリィラの毒を吸う事を控えているのは仕方ない。だが禁毒をする気がないゼンティの毒への執着は凄まじい。
……まぁ、禁断症状で魔物本来の人格が出て乱暴になるよりは平和かもしれない。
何にしても、毒の研究者・ドックはアディール王国でも、まだまだ活躍の場がありそうだ。



