魔物の乱入騒ぎにより、結婚式と戴冠式は中断されて延期という形になった。
だが、おかげでレンティがヒメと入れ替わった事実に気付く人間はいなかった。
地下牢に捕らえられていた人たちも、すぐに解放された。
そして何よりも人々が驚いたのが、突然にレンティが『良い人』になった事であった。
そう、まるで人が変わったかのように……いや、実際は魔物に変わったのだが。
ようやくアディール国での生活が平和で落ち着いてきた、ある日の夜。
就寝前、寝間着姿のリィラは、ベッドの上でゼンティに気になる疑問を聞いてみた。
「ねぇ、王子の方のセンティの『願い』って、何だったの?」
「ん? 僕じゃなくて、僕の体の方の?」
「うん。前にセンティの人格が出てきた時に、ゼンティとは目的が同じだって言ってたの」
「僕の知らないうちに、そんな事言ってたんだ、こいつ」
ゼンティは、センティの人格が勝手にリィラと会話した事を知らない。その時はゼンティの人格は眠っていたのだから。
王子センティは『妹を頼む』とリィラに願った。それはレンティを助けたい、守りたいという意味だったのだろうか。
「じゃあ、確認してみるよ」
ゼンティはベッドの上で正座をすると目を閉じる。どうやら王子の方のセンティの人格に話しかけて確認しているらしい。
「うん、なるほどね。やっぱり目的は僕と同じ。レンを殺す事だよ」
「……本当に?」
リィラはそれを信じられない。あの優しいセンティが妹を殺す事を望むなんて。
という事は『妹を頼む』という願いは、レンティの始末を頼む、殺してくれという意味だったのだろうか。
だが、おかげでレンティがヒメと入れ替わった事実に気付く人間はいなかった。
地下牢に捕らえられていた人たちも、すぐに解放された。
そして何よりも人々が驚いたのが、突然にレンティが『良い人』になった事であった。
そう、まるで人が変わったかのように……いや、実際は魔物に変わったのだが。
ようやくアディール国での生活が平和で落ち着いてきた、ある日の夜。
就寝前、寝間着姿のリィラは、ベッドの上でゼンティに気になる疑問を聞いてみた。
「ねぇ、王子の方のセンティの『願い』って、何だったの?」
「ん? 僕じゃなくて、僕の体の方の?」
「うん。前にセンティの人格が出てきた時に、ゼンティとは目的が同じだって言ってたの」
「僕の知らないうちに、そんな事言ってたんだ、こいつ」
ゼンティは、センティの人格が勝手にリィラと会話した事を知らない。その時はゼンティの人格は眠っていたのだから。
王子センティは『妹を頼む』とリィラに願った。それはレンティを助けたい、守りたいという意味だったのだろうか。
「じゃあ、確認してみるよ」
ゼンティはベッドの上で正座をすると目を閉じる。どうやら王子の方のセンティの人格に話しかけて確認しているらしい。
「うん、なるほどね。やっぱり目的は僕と同じ。レンを殺す事だよ」
「……本当に?」
リィラはそれを信じられない。あの優しいセンティが妹を殺す事を望むなんて。
という事は『妹を頼む』という願いは、レンティの始末を頼む、殺してくれという意味だったのだろうか。



