さらに結婚式が近付くにつれて、リィラの身の回りで不可解な変化が起こり続けた。
ゼンティと共に食堂で朝食を食べていた時、料理をテーブルに運んできたメイドも、ふと覗いた厨房のコックもいつもと違う人だった。
「メイドさんやコックさん、みんな変わったの?」
「……僕は知らないよ」
そう言って、いつもと味の違う料理を口に運ぶゼンティに笑顔はない。
結婚式前日になると、いつもの休憩時間の中庭の風景にリィラは違和感を覚える。
この頃のリィラは城の従事者やメイドたちと仲良くなっていて、休憩時間には中庭で談笑するのが楽しみだった。
だが、今日はいつものメンバーの半分もいない。
「結婚式の前日だから、みんな準備で忙しいの?」
そう問いかけるリィラだが、メイドたちは引きつった笑顔で『知りません』と言って首を横に振って立ち去る。
明日はおめでたい日なのに、誰にも笑顔はない。むしろ恐怖に怯えるような顔にさえ見える。
ふと気付くと、リィラの後ろにはゼンティが立っていた。
「ねぇ、ゼンティ。やっぱり何か変な気がする。みんなの様子もおかしいし……」
「リィラちゃん。真実を見せるから、来て」
ゼンティはリィラの片腕を掴むと先導して歩き出す。
城壁を辿って裏口へと向かっている事から、リィラは行き先の予想がついた。
「もしかして地下室に行くの? あそこにはレンティさんが……」
「レンはアレンが足止めしてる」
やはりゼンティが向かう先は、毒の開発施設として使われている地下の研究室だった。
ドックがいなくなってからはレンティが一人で使っているのだろうか。その後の事はリィラは知らない。
ゼンティと共に食堂で朝食を食べていた時、料理をテーブルに運んできたメイドも、ふと覗いた厨房のコックもいつもと違う人だった。
「メイドさんやコックさん、みんな変わったの?」
「……僕は知らないよ」
そう言って、いつもと味の違う料理を口に運ぶゼンティに笑顔はない。
結婚式前日になると、いつもの休憩時間の中庭の風景にリィラは違和感を覚える。
この頃のリィラは城の従事者やメイドたちと仲良くなっていて、休憩時間には中庭で談笑するのが楽しみだった。
だが、今日はいつものメンバーの半分もいない。
「結婚式の前日だから、みんな準備で忙しいの?」
そう問いかけるリィラだが、メイドたちは引きつった笑顔で『知りません』と言って首を横に振って立ち去る。
明日はおめでたい日なのに、誰にも笑顔はない。むしろ恐怖に怯えるような顔にさえ見える。
ふと気付くと、リィラの後ろにはゼンティが立っていた。
「ねぇ、ゼンティ。やっぱり何か変な気がする。みんなの様子もおかしいし……」
「リィラちゃん。真実を見せるから、来て」
ゼンティはリィラの片腕を掴むと先導して歩き出す。
城壁を辿って裏口へと向かっている事から、リィラは行き先の予想がついた。
「もしかして地下室に行くの? あそこにはレンティさんが……」
「レンはアレンが足止めしてる」
やはりゼンティが向かう先は、毒の開発施設として使われている地下の研究室だった。
ドックがいなくなってからはレンティが一人で使っているのだろうか。その後の事はリィラは知らない。



