チェンジ・アクト!〜桁外れの演技力とメイクの力で別人潜入調査!?〜

演技の勝負は十分後に開始することになった。

それまで私と伊月さんは別々で準備を進める。

『優和、大丈夫なのか?』

べルルから聞こえる不安そうな帆高くんの声。

「うん、私も帆高くんをバカにされて黙ってられないから」

『俺は気にしてないよ』

「帆高くんがそんなことを気にしないことも知ってるよ。でも、これは私の問題なの。私だって自分のバディを守りたい」

『……ありがと、優和』

それ以上、帆高くんは何も言わなかった。

さぁ、どんな演技をしようか……?

伝えたいことは沢山ある。

演技したいことも沢山ある。

でも、全部を詰め込んでも演技がぐちゃぐちゃになるだけ。

演技はセリフだけじゃない。

表情、声、雰囲気、身体の全てで表してこそ演技の凄さが伝わる。

だから、十分間でどんな演技をするかよく考えた。

いつもドラマの真似をしていたのとも違う。

台本がある演技とも違う。

自由だからこその難しさもある。