チェンジ・アクト!〜桁外れの演技力とメイクの力で別人潜入調査!?〜

でも、今から言う言葉はきっと本当の私……沢井 優和も伝えたいこと。

私が帆高くんに伝えたいこと。

ポケットに入っているべルルを握りしめる。


聞いていてね、帆高くん。


『あなたに出会ったから、僕は自分の力を信じて進めるんだ』


その気持ちを、感動をただ伝えたいだけ。

目線は下げない、だって気持ちが伝わらないから。

顔を上げて、真剣な表情で。

視界が潤んでいく。

でも、涙はこぼしてあげない。

感謝を伝える時は笑顔が良い。

潤んだ瞳で笑いかけた瞬間……



「合格」



そう聞こえて、ハッと演技が解ける。

目の前の伊月さんは、もう立ち上がって部屋を出て行こうとしていた。

「良いよ、合格。明日から練習に参加すれば良い」

そして、部屋に一人取り残される私。