チェンジ・アクト!〜桁外れの演技力とメイクの力で別人潜入調査!?〜

待ち時間の間に、ずっと聞きたかったことを帆高くんにたずねる。

「帆高くん、伊月さんってどんな人なの?」

『急になに?』

「いや、怖い人だったらどうしようと思って」

『ははっ、怖いやつではないよ。ただちょっと面倒くさいかな』

「面倒臭い?」

『そう。まさに演技バカって感じ。演技のことになると、組織の仕事すらどうでも良くなるタイプだった』

伊月さんの話をする帆高くんは、いつもとどこか雰囲気が違っていて。

なんていうか、いつもより元気がない気がする。

まるで何かを後悔しているみたい。

「ねぇ、帆高くん」

勇気を出して、そのことを聞こうと思ったのに……コツコツと遠くから足音が聞こえてくる。

私は質問するのをやめて、もう一度、演技を入った。