さて、女一の宮様のご病気は、僧都がお祈りを始めるとまもなく治った。
あの弟子が言っていたとおりね。
世間ではますます僧都の評価が高まる。
中宮様はご病気がぶり返すことを心配して、お祈りの期間を延長させなさった。
僧都は比叡山に戻れないまま、内裏にいらしゃる。
静かな雨の夜、中宮様は僧都にご病室近くでのお祈りをお命じになった。
ご看病続きで疲れきった女房たちは、離れた部屋に下がって休んでいる。
ご病室に女一の宮様と中宮様がいらっしゃって、近くには人が少ない。
「ありがたいお祈りでした。以前からあなたのことは信頼していたけれど、来世もぜひあなたを仏教の師として頼りにしたいものです」
と中宮様がおっしゃる。
「『今年か来年にはそなたは死ぬだろう』と仏様のお告げがありましたので、それまでできる限り修行しようと山に籠っておりました。それで一度目のご依頼はお断りしてしまいましたが、恐れ多くも中宮様からお手紙を頂戴いたしまして、山を下りた次第でございます」
僧都はかしこまってお返事なさる。
あの弟子が言っていたとおりね。
世間ではますます僧都の評価が高まる。
中宮様はご病気がぶり返すことを心配して、お祈りの期間を延長させなさった。
僧都は比叡山に戻れないまま、内裏にいらしゃる。
静かな雨の夜、中宮様は僧都にご病室近くでのお祈りをお命じになった。
ご看病続きで疲れきった女房たちは、離れた部屋に下がって休んでいる。
ご病室に女一の宮様と中宮様がいらっしゃって、近くには人が少ない。
「ありがたいお祈りでした。以前からあなたのことは信頼していたけれど、来世もぜひあなたを仏教の師として頼りにしたいものです」
と中宮様がおっしゃる。
「『今年か来年にはそなたは死ぬだろう』と仏様のお告げがありましたので、それまでできる限り修行しようと山に籠っておりました。それで一度目のご依頼はお断りしてしまいましたが、恐れ多くも中宮様からお手紙を頂戴いたしまして、山を下りた次第でございます」
僧都はかしこまってお返事なさる。



