野いちご源氏物語 五三 手習(てならい)

そのころ比叡(ひえい)(ざん)僧侶(そうりょ)で、「僧都(そうづ)」という役職の立派な人がいらっしゃった。
八十歳過ぎの母君(ははぎみ)と五十歳くらいの妹君(いもうとぎみ)はどちらも(あま)になっていて、比叡山の(ふもと)の家に母娘でお暮らしになっている。
この(おお)尼君(あまぎみ)尼君(あまぎみ)長谷(はせ)(でら)にお参りするというので、僧都は弟子(でし)をお(とも)につけて道中(どうちゅう)のお世話をさせなさった。