浮舟の君のところに戻っていらっしゃった薫の君は、くつろいだ雰囲気でいっそうお美しい。
気恥ずかしいけれど隠れるわけにもいかないので、浮舟の君はもじもじしながら座っている。
守夫人が精一杯美しく着飾らせている着物は、少し田舎くさい。
<亡き大君は古くなったお着物を着ていても上品で優雅でいらっしゃった>
と、薫の君はつい比べてしまわれる。
ただ、髪は豊かよ。
ご正妻の女二の宮様にも劣らないとご覧になった。
冷静に考えると、浮舟の君の扱い方は難しい。
<今すぐ妻として三条の屋敷に迎えるのは人聞きが悪いだろう。内親王様を妻にしてまだ半年ほどしか経っていないのだ。しかし女房のひとりとしてそばに置くのも嫌だ。しばらくこの山荘に隠して、ときどき会いにこよう>
そうお決めになったけれど、宇治は気軽にお越しになれる距離ではない。
<会えずにいれば寂しいだろう>
お胸がぎゅっとなって、熱心に浮舟の君に話しかけなさる。
亡き八の宮様のことなど、昔のお話をいろいろとおっしゃるけれど、浮舟の君はただ遠慮がちに恥ずかしがっている。
手ごたえのなさにがっかりしつつも、
<物は考えようだ。頼りない性格なら教えたことを素直に聞くだろう。田舎で覚えた風流もどきを見せつけて、品もなくはしゃぐような性格なら、大君の身代わりにはならないのだから>
と薫の君は思い直していらっしゃる。
気恥ずかしいけれど隠れるわけにもいかないので、浮舟の君はもじもじしながら座っている。
守夫人が精一杯美しく着飾らせている着物は、少し田舎くさい。
<亡き大君は古くなったお着物を着ていても上品で優雅でいらっしゃった>
と、薫の君はつい比べてしまわれる。
ただ、髪は豊かよ。
ご正妻の女二の宮様にも劣らないとご覧になった。
冷静に考えると、浮舟の君の扱い方は難しい。
<今すぐ妻として三条の屋敷に迎えるのは人聞きが悪いだろう。内親王様を妻にしてまだ半年ほどしか経っていないのだ。しかし女房のひとりとしてそばに置くのも嫌だ。しばらくこの山荘に隠して、ときどき会いにこよう>
そうお決めになったけれど、宇治は気軽にお越しになれる距離ではない。
<会えずにいれば寂しいだろう>
お胸がぎゅっとなって、熱心に浮舟の君に話しかけなさる。
亡き八の宮様のことなど、昔のお話をいろいろとおっしゃるけれど、浮舟の君はただ遠慮がちに恥ずかしがっている。
手ごたえのなさにがっかりしつつも、
<物は考えようだ。頼りない性格なら教えたことを素直に聞くだろう。田舎で覚えた風流もどきを見せつけて、品もなくはしゃぐような性格なら、大君の身代わりにはならないのだから>
と薫の君は思い直していらっしゃる。



