二条の院を選んだのは、元常陸の守に見せつけるためでもある。
<あの人はいつも、姫にろくな親戚がいないと言って馬鹿にしている。とんでもないことだ。恐れ多くも匂宮様の奥様が、姫のために親身になってくださる>
亡き八の宮様が実子とお認めにならなかった以上、本当なら親戚付き合いできる関係ではない。
でも、母親にはそういう意地もあって無理にお願いしたの。
二条の院のなかでも人気の少ないところに部屋が用意されていた。
守夫人と姫君は、乳母と若い女房二、三人だけを連れてそこに入る。
中君のところにご挨拶に上がると、中君はとくに恥ずかしがることもなく、夫人と姫君にお会いになった。
理想的な上流階級の奥様で、若君をあやしていらっしゃるご様子はうらやましくなってしまうほど。
<姫がこんなふうに暮らしていたとしてもおかしくなかったのだ。姫も亡き八の宮様のお子なのだし、中君の母君と私は、伯母と姪という近い親戚だった。ただ私が女房だったために、妻どころか恋人扱いされることもなく、姫はお子と認めていただけなかった。それが原因で姫は世間から見下されている>
そう思うと、こうして中君にすり寄るような態度を取っていることが嫌になる。
占いの結果を口実にして姫君は二条の院に来た。
謹慎中という扱いなので、とくに誰も訪ねてこない。
守夫人もしばらく一緒に滞在するつもりみたい。
せっかくなので匂宮様のお姿も拝見したいと思っている。
<あの人はいつも、姫にろくな親戚がいないと言って馬鹿にしている。とんでもないことだ。恐れ多くも匂宮様の奥様が、姫のために親身になってくださる>
亡き八の宮様が実子とお認めにならなかった以上、本当なら親戚付き合いできる関係ではない。
でも、母親にはそういう意地もあって無理にお願いしたの。
二条の院のなかでも人気の少ないところに部屋が用意されていた。
守夫人と姫君は、乳母と若い女房二、三人だけを連れてそこに入る。
中君のところにご挨拶に上がると、中君はとくに恥ずかしがることもなく、夫人と姫君にお会いになった。
理想的な上流階級の奥様で、若君をあやしていらっしゃるご様子はうらやましくなってしまうほど。
<姫がこんなふうに暮らしていたとしてもおかしくなかったのだ。姫も亡き八の宮様のお子なのだし、中君の母君と私は、伯母と姪という近い親戚だった。ただ私が女房だったために、妻どころか恋人扱いされることもなく、姫はお子と認めていただけなかった。それが原因で姫は世間から見下されている>
そう思うと、こうして中君にすり寄るような態度を取っていることが嫌になる。
占いの結果を口実にして姫君は二条の院に来た。
謹慎中という扱いなので、とくに誰も訪ねてこない。
守夫人もしばらく一緒に滞在するつもりみたい。
せっかくなので匂宮様のお姿も拝見したいと思っている。



