妹娘に婿ばかりか部屋まで取られ、母親と乳母はうんざりしている。
元常陸の守はこちらを恨んでいるようなので、母親は新婦の世話をしてやる気にもなれない。
とにかく屋敷から出たくて、中君にお手紙を書いた。
「とくに用件もなくご連絡しては馴れ馴れしいかと、これまでご無沙汰しておりました。実は、折り入ってお願いしたいことがございます。ちょっとした事情がありまして、しばらく娘と一緒に自宅を離れたいのです。二条の院に目立たないように暮らせる部屋をご用意いただけませんでしょうか。ふがいない私の力だけでは娘を守ってやることができず、つらい思いをさせております。こういうときに頼りにさせていただける方として、まずあなた様が思い浮かびまして」
泣きながら書いたらしい手紙を、中君は同情してご覧になる。
<亡き父宮様が実子とはお認めにならなかった娘なのだから、私が勝手に身内扱いするのも気が引ける。とはいえ何か困っているようだ。これ以上没落した話を聞かされるのも心苦しい。血筋としては宮家の姫なのだから、どこをさすらっているか分からないほどになっては、さすがに父宮様も悲しまれるだろう>
どうしたらよいかとお悩みになる。
元常陸の守はこちらを恨んでいるようなので、母親は新婦の世話をしてやる気にもなれない。
とにかく屋敷から出たくて、中君にお手紙を書いた。
「とくに用件もなくご連絡しては馴れ馴れしいかと、これまでご無沙汰しておりました。実は、折り入ってお願いしたいことがございます。ちょっとした事情がありまして、しばらく娘と一緒に自宅を離れたいのです。二条の院に目立たないように暮らせる部屋をご用意いただけませんでしょうか。ふがいない私の力だけでは娘を守ってやることができず、つらい思いをさせております。こういうときに頼りにさせていただける方として、まずあなた様が思い浮かびまして」
泣きながら書いたらしい手紙を、中君は同情してご覧になる。
<亡き父宮様が実子とはお認めにならなかった娘なのだから、私が勝手に身内扱いするのも気が引ける。とはいえ何か困っているようだ。これ以上没落した話を聞かされるのも心苦しい。血筋としては宮家の姫なのだから、どこをさすらっているか分からないほどになっては、さすがに父宮様も悲しまれるだろう>
どうしたらよいかとお悩みになる。



