「今現在のご収入など気にしません。高貴な方に婿に来ていただけるならそれだけで十分で、ご本人の収入などどうでもよいのです。私の命のあるかぎり、主人だと思ってお世話いたしましょう。
もし万が一、私が早く死ぬようなことがありましても、私の遺産はすべて少将様のものです。子どもは多くいますが、あの娘だけが特別にかわいいのですから。
少将様はゆくゆくは大臣の位を目指されるかもしれませんね。そのときにはやはり、根回しのための金品が必要になるのでしょう。娘を大切にしてくだされば、それも私の方で十分にご用意いたします。せっかく帝からありがたい仰せがあったのですから、あとの経済的なことは私にお任せくださいませ。
少将様にとっても、娘にとっても、幸せな結婚になりましょう」
元常陸の守はすっかり上機嫌で言う。
仲介役も一安心して、さっさと帰っていった。
本当は、この屋敷で女房をしている妹にも一言言っておくべきなのよ。
少将様と姫君のご縁談は、その妹が窓口になって、姫君の母親に伝えていたのだもの。
でも仲介役が何も言わずに帰ってしまったから、母親は少将様の結婚相手が妹娘に変わったことを知らないまま。
もし万が一、私が早く死ぬようなことがありましても、私の遺産はすべて少将様のものです。子どもは多くいますが、あの娘だけが特別にかわいいのですから。
少将様はゆくゆくは大臣の位を目指されるかもしれませんね。そのときにはやはり、根回しのための金品が必要になるのでしょう。娘を大切にしてくだされば、それも私の方で十分にご用意いたします。せっかく帝からありがたい仰せがあったのですから、あとの経済的なことは私にお任せくださいませ。
少将様にとっても、娘にとっても、幸せな結婚になりましょう」
元常陸の守はすっかり上機嫌で言う。
仲介役も一安心して、さっさと帰っていった。
本当は、この屋敷で女房をしている妹にも一言言っておくべきなのよ。
少将様と姫君のご縁談は、その妹が窓口になって、姫君の母親に伝えていたのだもの。
でも仲介役が何も言わずに帰ってしまったから、母親は少将様の結婚相手が妹娘に変わったことを知らないまま。



