…もう帰るの?彼女。
「……。」
やめよう、考えるの。
頭おかしくなる。
地球温暖化について考えよう。そうしよう。
「…何してんの」
突然、目の前に現れたハルくん。
ラフな服装。
やっぱり暑がり。 もう半袖にサンダルで、夏を先取りしてるみたい。
「家入んねーの?」
低い声が、玄関前に響く。
「…地球温暖化のこと考えてた」
ぽけっとした顔でそう言うと、ハルくんは首を傾げて、頭に浮かび上がるはてなマーク。
「は、ハルくんは…なにしてるの」
彼女は?家に置いてきたの?
答えなんて分かってるはずなのに、口が勝手に動いた。
「今からコンビニ」
「そ、そう」
ドキドキ、ドキドキ。
お願いだから、止まってほしい、この鼓動。
「で。お前は、何してんの」
「…家の鍵なくて」
ピコン、とちょうどお母さんからの連絡。
開いてみると――「遥くんのとこお邪魔させてもらって」の一言。
スマホの文字が、目に焼き付く。
“遥くんのとこ”…つまり、ハルくんの部屋。
お母さんは何も考えずに送ってきたんだろうけど、 私にとっては心臓をえぐるような言葉。



