【完】ハルくんの、かくしごと。




柳くんとは駅で別れた。

私たち、真反対らしい。

駅にはたくさん人がいるのに、急にひとりになった感じがする。

左隣がぽっかり空いている。いつもなら、そこにハルくんがいるのに。

ぎゅっと拳を握って、着いた電車に乗り込む。

満員電車。

後ろからドンッと押されて、隅に追いやられる。


……ハルくんのバカ。


なんで帰っちゃうの。

なんで、あんな冷たい声で「お幸せに」なんて言うの。



電車を降りて、家までの道のり。

久しぶりに一人で歩く。


なんだか今日は疲れたなぁ…と、ため息をついたその瞬間。



「は…」



信じられない光景が目の前に広がった。


ハルくん。

また、女の子を連れ込んでいた。

私と同じくらいの髪の長さの女の子。

私よりも背が小さくて、可愛らしい女の子。

胸がぎゅっと締め付けられる。

足が止まって、呼吸も浅くなる。