【完】ハルくんの、かくしごと。




「これからも、大事にしたいし、ちあが嫌がることはしたくない」



真剣な顔でそういうけどね、ハルくん。

やっぱり、私のこと分かってないなぁ。



「私、ハルくんだったら何されてもいいもんっ」


「お前、ここでそういうこと言うな」



むぎゅっと両頬を掴まれて、ちょっと怒ってる顔のハルくん。

その顔が、かわいくて、かっこよくて、 余計に胸が苦しくなる。



「……だって、本当なんだもん」



頬をむぎゅっとされながら、 少し涙目でそう言ったら、ハルくんが一瞬黙り込む。



「キス以上のこと、なにするか分かってんの?」


「…た、多少は」


「どこの知識?」


「…少女漫画」


「舐めんな」



そ、そりゃ、経験豊富なハルくんからしたら私は足元にも及ばないけどさ。



「とにかく、ちあは黙って俺だけ見てればいいんだよ」


「わ、私が我慢できなくなったら、どうするの?」



少し上目遣いになる形で見上げると、ハルくんため息をついた。