【完】ハルくんの、かくしごと。




「千秋ちゃん、酷くない?2人だって、一生幼なじみのままでいればいいよ。千秋ちゃんのバーカ」

「なっ…」



何か言い返してやろうと思ったけど、その口をハルくんの手で塞がれた。



「…幼なじみのままでいるわけないだろ」

「…ふーん。どうでもいいけどね」



ズキッと、胸が痛んだ。
ハルくん、なんでそんなこというの。なんで、また「幼なじみでいるわけない」なんて、そんなこと簡単に言えるの。



「…バカらしくなってきた。せいぜい、頑張んなよ」



荻原くんはそう言って、カバンを拾って行ってしまった。



「…ハルくん」



呼びかける声が震える。

ハルくんは、まだ私の口を覆っていた手をゆっくり離して、少し困ったような顔で私を見つめていた。