「それにさ、佐々木は俺にこんなこと言える立場じゃないでしょ?」
「…は?」
「自分だって、付き合ってもないくせに千秋ちゃんにキスしてたじゃん。それと何が違うの?てか、離してくんない?」
「…っ、」
ハルくんは、荻原くんの言葉にハッとしたような表情を見せて、ゆっくりと手を離した。
荻原くんのいう通りだ。ハルくんは、付き合ってもなくて、好きでもなくて、ましてや幼なじみの相手に2度もキスをしている。
その、キスの理由を私は聞いていない。なんで?どうして?って思ったよ、何回も。それに、今だって、結局なにも言ってくれない。
「千秋ちゃん。なんで佐々木がいいの?」
わっかんないなーと腕を組む荻原くんを睨む。
「荻原くんは、一生分かんなくていい!一生、死ぬまで、そこにいればいいよ!!」
嫌い。 私に怖い思いさせたこと、一生許さない。今、ハルくんを傷つけたことも、絶対に許さない。



