ハルくんの目の前にDVDを差し出すと、嫌そうにケースを開ける。
ふふん。私の勝ち。
セットして、リモコンを操作するハルくん。
私は今日はベッドじゃなくて、ソファに座ることにした。
ハルくんの隣にべったり。コテンと右肩に頭をのせる。
グイッと左手で押し返される。
「やめろ」
心底嫌そうな顔。
……傷つく。
仕方なく、クッションをぎゅっと抱きしめる。ソファの上で体操座り。
ホラー映画だから。 身を守らないと。
ハルくんが再生ボタンを押して、映画が始まる。洋画。人気作。
シリーズもの。ハルくんは全部のDVDを持ってる。
「お前、ホラー苦手じゃん」
前を見たまま、そう言う。私は横から顔をのぞかせる。
「でも、ハルくんは好きでしょ」
「……。」
返事はない。
でも、いい。
ハルくんの好きなもの、共有したい。 知りたいし、どんなものに興味があるのかも。
幼なじみだけど、知らないことはまだたくさんある。



