放課後。
ハルくんを迎えに行くの、ドキドキする。
今日、伝えたい。伝えるって決めた。答えは聞かない!伝えるだけ。
…でも、それってもしかして、迷惑だったりする? 気持ちを知ってほしいだけであって、振られる覚悟なんて、全くできていない。
「…まって」
心臓が早く脈を打つ。
そもそも今からハルくんを迎えに行けるの? 教室に荻原くんがいたらどうしよう。
冬だというのに、急に背中から汗が出てきた気がする。
自分の席で混乱状態にいると、
「千秋、幼なじみ来てくれたよ」
「えっ」
紗里衣ちゃんが、私の席まで伝えに来てくれた。
指さす方向を見ると、ハルくんが廊下で待っているのが扉越しに見える。
俯きながらスマホを触っている。
――私が出てくるのを、待ってるのかもしれない。
「千秋、応援してるね」
「っ、うん」
深呼吸をして、ハルくんの元へ向かう。
足音がやけに響いて、心臓の鼓動と重なる。
扉を開ける瞬間、視界が少し揺れて、世界がスローモーションみたいになる。
ハルくんが顔を上げる。その目が、まっすぐ私を捉えた。



