【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。




放課後。
ハルくんを迎えに行くの、ドキドキする。

今日、伝えたい。伝えるって決めた。答えは聞かない!伝えるだけ。

…でも、それってもしかして、迷惑だったりする? 気持ちを知ってほしいだけであって、振られる覚悟なんて、全くできていない。



「…まって」



心臓が早く脈を打つ。
そもそも今からハルくんを迎えに行けるの? 教室に荻原くんがいたらどうしよう。
冬だというのに、急に背中から汗が出てきた気がする。

自分の席で混乱状態にいると、



「千秋、幼なじみ来てくれたよ」

「えっ」



紗里衣ちゃんが、私の席まで伝えに来てくれた。
指さす方向を見ると、ハルくんが廊下で待っているのが扉越しに見える。
俯きながらスマホを触っている。

――私が出てくるのを、待ってるのかもしれない。



「千秋、応援してるね」

「っ、うん」



深呼吸をして、ハルくんの元へ向かう。
足音がやけに響いて、心臓の鼓動と重なる。
扉を開ける瞬間、視界が少し揺れて、世界がスローモーションみたいになる。

ハルくんが顔を上げる。その目が、まっすぐ私を捉えた。