【完】ハルくんの、かくしごと。




リビングにいって、冷蔵庫の中を確認。
ラッキー。
蓋の空いてない、ポカリ。それと、冷えピタを持って戻る。



「ハルくん、ちょっと起きれる?」

「んー」



のそのそと起き上がるハルくん。芋虫みたいで、かわいい。

蓋を開けて渡すと、ごくごく飲んでいる。その姿も、かわいい。

「ん。ありがと」って、コップを返してくる。
目がトロンとしていて、顔は赤いまま。
かわいい。かわいいね、ハルくん。

私が、ハルくんのお世話をするなんて、思ってもみなかった。いつも頼りにしていたのは私の方なのにね。

ハルくんは、またのそのそと布団の中に潜っていく。
ねこちゃん。かわいい。


でも、そっか。体調悪いんだ。ちょっと、残念。

ごそごそと動いて、ハルくんは私のほうに体勢を変えた。向き合う。

布団の中で、近い距離。赤い顔、トロンとした目。弱っているはずなのに、こんなに近くにいると、胸がどきどきしてしまう。



「ちあ。手繋ぐ?」

「…へっ?」



条件反射。ほぼ、条件反射。 いつものように左手を出してしまい、ハルくんの右手と重なる。