私、幼稚園児じゃないんだけど。
一人で待つことくらいできるよ。
…なんて思ったけど。
ごめんね、荻原くん。
向かいの公園。
ベンチに座ってる愛らしい生命体を発見。
道路を横断して、ゆっくり近づく。
「ねこちゃん、日向ぼっこしてるの?」
小さく話しかけたら、うとうとしていた目が少し開いた。
この時間、ちょうどいい気温だもんね。丸まってる、大きめの白いねこちゃん。
隣に座って、背中を撫でると、気持ちよさそうにまた目を瞑った。
「かわいいねぇ」
白いねこちゃんを撫でながら、思わず声が漏れる。
私、猫が好き。
ついでにいうと、ハルくんも猫が好き。
結構前に「猫飼いたい」って呟いたら、「猫が猫飼ってどうすんだよ」って笑われた。
――私って猫なの? いや、私よりハルくんの方が猫だと思うけどね。
そんなことを思い出していると、 またポロっと涙が出てきた。
しまった。最悪。なんで。
スカートに、染みる。
涙の跡が、じんわりと広がっていく。



