【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。


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放課後。忘れてた、完全に忘れてた。

ハルくんに「一緒に帰ろう」って言うこと。

朝、あれだけのことがあったのに、まだ一緒にいたいって思ってる。

…バカ、みたい。


紗里衣ちゃんに「バイバイ」と手を振って、教室を出る。

右に行くか、左に行くか迷う。どうしよう。弱気。

最近、ハルくんの隣が居心地よかったり、悪かったり。

あ、学校では相変わらず悪いよ。女子の視線、感じるから。

もう、ほんとにやめてしまおうか。

そう思って、左へ体を向けて歩き出す。

帰る人の流れに沿ってね。




…でもさぁ。


クルッと方向転換。



やっぱり、無理、かも。


ほんと、バカ、アホ、間抜け、私。

自分のこと、こんなに嫌いになったことない。


ハルくんの教室の前に立ち止まる。

少し、顔を覗かせる。



……いない。


勇気出したのに。肩を落とす。

その瞬間―― 後ろから、ポン、と右肩に手。



「なんでここにいるの?」


「げっ」



――荻原くん。苦手。



「私、帰るので。さようなら~」



肩に置かれた手をパッと振り払う。

流れるように手を振りながら歩き出す。

「待って」 なんて追いかけてくる。


ちょっと、なんで? やめて。来ないで。

思わず早歩き。

でも、私の早歩きなんて、大抵の人追いついちゃう。

3秒後には、隣に荻原くんがいる。

最悪。