「悪くはない弟子(でし)たちだ。琵琶(びわ)を弾いた明石(あかし)の君(きみ)だけは私が教えたわけではないがね。明石ではじめて聞いたときには新鮮な音色に聞きほれたが、今はさらに上手になっているのだよ」 まるでご自分のおかげのようにおっしゃるから、女房(にょうぼう)たちはくすくすと笑う。