宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

「リオくん!?」

 ビックリした。
 石の精って、勝手にこうやって出てこられちゃうんだね。

「カナメ、本当に大丈夫なのか?」

 おどろく私と春花さんを見下ろしたリオくんは、真面目な顔で心配事を口にした。

「呪われた石を探すだけって言ってたけど、もし声を聞いた石自体が呪われてたらどうするんだ? 危ないんじゃないか?」
「それは大丈夫よ」

 答えたのは春花さんだ。

「たくさんの人の手に渡ったものや、すでに人の悪意を誘導するようなあやしいものは持ってこないようにしてもらっているから」
「でも――」
「それに、この部屋にはディコルが出て来られないような結界が張られているの。万が一呪われた石が持ってこられたとしても、おそって来るような事にはならないわ」

 おだやかに、でもしっかりした目でリオくんを見る春花さん。
 その真剣さにリオくんも納得したみたい。

「たしかにムーンストーンの力を感じる。……わかった、信じるよ」
「リオくん、納得したなら早く戻って! いきなり人数が増えてたら倉橋さんビックリしちゃうよ」

 私はあわててポケットから黒水晶のリオくんを取り出して声をかける。
 そんな私を心配そうにチラッと見たリオくんは、白い煙になって黒水晶に戻っていった。
 心配してくれるのは嬉しいけど……リオくんってなんだか過保護(かほご)だ。