宝石アモル〜呪いを祓う転校生〜

「……バレないと思ったんだもん」
「いや、めっちゃ下向いてニヤニヤしてたし。気づかれないわけないって」

 言い訳じみたことを言うとつっ込まれた。
 そのせいでさらに私はムスッとだまってしまう。

 そんな私に柚乃は「今度こそちゃんと応援しよ」と男子の試合をうながした。

 みんなは普通に応援しているし、一部の子はシュートを決めた誰々がカッコイイなんて言って()り上がっているけれど、私は正直興味がない。
 私自身が運動苦手だからってこともあるけれど、やっぱり宝石やパワーストーンを見たりそれにまつわる本を読んでいる方が好きだし。

 だからこっそり図鑑持ってきちゃったんだけどね。

「でも没収された上に片づけしなきゃないなんて……サイアク」

 私はふてくされながら男子の試合をただ見ていた。