「櫻井家当主のお前がその契約の詳細を知らぬということはないはずだが?」
朱縁の紅玉の瞳が、今まで見たことのないほどに血の色となっている。
冷静に見えるが、その内では怒りの炎が燃え盛っているようだ。
「で、すが! 琴子でなくても良いはずだ! あなた様の妖力を受け続けることが出来る娘ならばまた探せば良い!」
「お父様、なんてことを……」
あまりに自分本位な言葉に流石に嫌気が差す。
事情を知っていながらまた探せば良いなど、朱縁の孤独を知ろうともしていないのだろうか。
先ほどの自分への言葉といい、そのような男が自分の父なのかと思うと悔しくて唇を噛んだ。
「琴子、そのようなことをしては傷がつく」
父達への怒りを一度収め、朱縁は琴子の唇を撫でた。
与えられた感触に、このようなときだというのに以前の口づけを思い出し琴子はドキリと心臓を跳ねさせる。
「少し待っていてくれ」
頬に紅葉を散らす琴子に優しく声を掛けた朱縁は、そっと離れ収めていた怒りを放出した。
それだけでも圧があるのだろう。
対峙した父と真継は「ぐっ」と呻き項垂れてしまう。
「私がいつから守護鬼として契約していたと思っているのか……それから今まで見つからなかったというのに、よくもまあまた探せなどと言えるものだな?」
怒りで燃え盛っている様子なのに、淡々とした物言いは氷のようだ。
冷徹な怒りに晒された二人は、もはや戦意など皆無だろう。
朱縁の紅玉の瞳が、今まで見たことのないほどに血の色となっている。
冷静に見えるが、その内では怒りの炎が燃え盛っているようだ。
「で、すが! 琴子でなくても良いはずだ! あなた様の妖力を受け続けることが出来る娘ならばまた探せば良い!」
「お父様、なんてことを……」
あまりに自分本位な言葉に流石に嫌気が差す。
事情を知っていながらまた探せば良いなど、朱縁の孤独を知ろうともしていないのだろうか。
先ほどの自分への言葉といい、そのような男が自分の父なのかと思うと悔しくて唇を噛んだ。
「琴子、そのようなことをしては傷がつく」
父達への怒りを一度収め、朱縁は琴子の唇を撫でた。
与えられた感触に、このようなときだというのに以前の口づけを思い出し琴子はドキリと心臓を跳ねさせる。
「少し待っていてくれ」
頬に紅葉を散らす琴子に優しく声を掛けた朱縁は、そっと離れ収めていた怒りを放出した。
それだけでも圧があるのだろう。
対峙した父と真継は「ぐっ」と呻き項垂れてしまう。
「私がいつから守護鬼として契約していたと思っているのか……それから今まで見つからなかったというのに、よくもまあまた探せなどと言えるものだな?」
怒りで燃え盛っている様子なのに、淡々とした物言いは氷のようだ。
冷徹な怒りに晒された二人は、もはや戦意など皆無だろう。



