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平日の午後は診察待ちの患者さんたちが多く、そのほとんどがお腹が膨らんできていた。
自分もいずれあんなお腹になるのかと思うと、なんだか信じられない。

20分ほど待合室で待って呼ばれて向かうと、先生に会うのではなくすぐに診察されることになった。

「あぁ、妊娠してますねえ」
カーテンの向こうから聞こえてきた男性の声に呼吸が止まる。

あんなに悩んで苦しんで。
それでもこんなに簡単にわかってしまうことなんだ。

「妊娠?」

思わず出た問いかけに、もうカーテンの向こうの人は答えてくれなかったのだった。