どうして毎日学校に行かないといけないんだろう。
よく晴れた春の日差しの下、匠は乗らない気分で学校へ向かっていた。
歩幅は自然と狭くなり、時々立ち止まってしまう。
どうにか3年生に進級した匠だったが勉強は大嫌いだった。
かといって運動ができるわけでもないし、どちらかといえばずっと家にいてゲームをしていたいと思っている。
けれど高校に入学してしまったからそれもできない。
中学卒業と同時に引きこもりになればよかったんだ。
匠は常々そう感じるようになっていた。
その原因のひとつが学校生活にある。
「よぉ匠くぅん!」
教室に入ってすぐに馴れ馴れしく肩を組んでくるのはクラスメートの毅だ。
毅とは別に仲がいいわけじゃないのに、匠のことを見つけるとすぐに近づいてくる。
「今日の昼ごはん代がないんだよねぇ。ちょっと貸してくれねぇ?」
至近距離でそう頼まれると断れない。
断ればまた放課後の呼び出し、休日家へのおしかけが始まるだけだ。
よく晴れた春の日差しの下、匠は乗らない気分で学校へ向かっていた。
歩幅は自然と狭くなり、時々立ち止まってしまう。
どうにか3年生に進級した匠だったが勉強は大嫌いだった。
かといって運動ができるわけでもないし、どちらかといえばずっと家にいてゲームをしていたいと思っている。
けれど高校に入学してしまったからそれもできない。
中学卒業と同時に引きこもりになればよかったんだ。
匠は常々そう感じるようになっていた。
その原因のひとつが学校生活にある。
「よぉ匠くぅん!」
教室に入ってすぐに馴れ馴れしく肩を組んでくるのはクラスメートの毅だ。
毅とは別に仲がいいわけじゃないのに、匠のことを見つけるとすぐに近づいてくる。
「今日の昼ごはん代がないんだよねぇ。ちょっと貸してくれねぇ?」
至近距離でそう頼まれると断れない。
断ればまた放課後の呼び出し、休日家へのおしかけが始まるだけだ。



