え? うそ……。
本当に戦うの?
煉先輩から逃げるだけだったはずなのに、どうして戦うことになっているのか分からない。
戦うってことは誰かがケガをしてしまうってこと。
そんなのは嫌だった。
風雅先輩や山里先輩はもちろん、いつも迷惑をこうむっているけど煉先輩にだってケガなんかして欲しくない。
「や、やめてください! ほ、ほら、もうすぐ午後の授業始まっちゃうし」
思わず間に入って止めていた。
「あ、待て美沙都!」
風雅先輩が静止の声を上げるけれど、ちょっと遅かったみたい。
どうして止められるのかと思ったときにはわたしは煉先輩に捕まっていた。
「やっと捕まえたぜ」
「あ、離してくださいっ」
わたしのバカ!
二人に守られるように後ろにいたのに、間に入ったら捕まるに決まってるじゃない!
「日宮先輩、美沙都を離してください!」
「そう言われて離すと思ってんのか?」
ニヤリと馬鹿にしたように笑う煉先輩。
すると、山里先輩が無表情になって低い声を出した。
「日宮……離さないと僕も本気で怒る、よ……あれ?」
でも、途中でカクンと膝をつく。
どうしたのかとみんなが見守る中、山里先輩の耳としっぽがフッと消えてそのままうつぶせになるように倒れた。
本当に戦うの?
煉先輩から逃げるだけだったはずなのに、どうして戦うことになっているのか分からない。
戦うってことは誰かがケガをしてしまうってこと。
そんなのは嫌だった。
風雅先輩や山里先輩はもちろん、いつも迷惑をこうむっているけど煉先輩にだってケガなんかして欲しくない。
「や、やめてください! ほ、ほら、もうすぐ午後の授業始まっちゃうし」
思わず間に入って止めていた。
「あ、待て美沙都!」
風雅先輩が静止の声を上げるけれど、ちょっと遅かったみたい。
どうして止められるのかと思ったときにはわたしは煉先輩に捕まっていた。
「やっと捕まえたぜ」
「あ、離してくださいっ」
わたしのバカ!
二人に守られるように後ろにいたのに、間に入ったら捕まるに決まってるじゃない!
「日宮先輩、美沙都を離してください!」
「そう言われて離すと思ってんのか?」
ニヤリと馬鹿にしたように笑う煉先輩。
すると、山里先輩が無表情になって低い声を出した。
「日宮……離さないと僕も本気で怒る、よ……あれ?」
でも、途中でカクンと膝をつく。
どうしたのかとみんなが見守る中、山里先輩の耳としっぽがフッと消えてそのままうつぶせになるように倒れた。



