「変転っていうのは転じて変わる――まあ、この場合は変身したとでも思ってくれればいいよ」
「変身……」
確かにここまで変わると変身っぽい。
「まあ、本来の姿をさらしたってことかな」
少し緊張感のある声でそう言った山里先輩は、わたしの手を離して前に出た。
「変転したってことは、本気なんだ?」
「当たり前だろ? 冗談で嫁探しなんかしてねぇよ」
「じゃあ、僕も少し本気を出そうかな?」
そう宣言すると、山里先輩の体をさっきの白い炎が渦を巻くようにまとわりつく。
それが霧散して消えると、純白の獣の耳とフサフサのしっぽが彼の体にくっついているのが見えた。
わたしは今度も声を出せず、口を開けた状態で山里先輩に見入る。
人間と違う姿になるところは、風雅先輩の翼しか見たことが無かったから……。
それぞれのあやかしで変わり方も色々あるんだなぁ、とこんなときなのに感心してしまった。
でも、変転した二人がにらみ合うと空気がピリつく。
流石に緊張してきたところに、頭上からバサッという大きな翼の羽ばたく音が聞こえた。
「変身……」
確かにここまで変わると変身っぽい。
「まあ、本来の姿をさらしたってことかな」
少し緊張感のある声でそう言った山里先輩は、わたしの手を離して前に出た。
「変転したってことは、本気なんだ?」
「当たり前だろ? 冗談で嫁探しなんかしてねぇよ」
「じゃあ、僕も少し本気を出そうかな?」
そう宣言すると、山里先輩の体をさっきの白い炎が渦を巻くようにまとわりつく。
それが霧散して消えると、純白の獣の耳とフサフサのしっぽが彼の体にくっついているのが見えた。
わたしは今度も声を出せず、口を開けた状態で山里先輩に見入る。
人間と違う姿になるところは、風雅先輩の翼しか見たことが無かったから……。
それぞれのあやかしで変わり方も色々あるんだなぁ、とこんなときなのに感心してしまった。
でも、変転した二人がにらみ合うと空気がピリつく。
流石に緊張してきたところに、頭上からバサッという大きな翼の羽ばたく音が聞こえた。



