「美沙都に?……俺は今からこいつとデートに行くんだよ。邪魔すんな」
「へぇ……デートねぇ? それは瀬里さんも了解してるの?」
何だかさらに冷たくなった声音に戸惑いつつ、わたしは聞かれたことに答えた。
「してません! 授業サボるわけにはいきませんし」
「そっか、良かった」
すると冷たさが消えていつものホンワカした山里先輩に戻る。
今のは何だったんだろう?
「良くねぇよ。俺が行くって言ったら行くんだ。来い、美沙都」
どこまでも俺様な煉先輩はそう言ってまたわたしに近づいてきた。
「だ、ダメですって!」
間にいる仁菜ちゃんが制止の声を上げるけれど、どかすように肩を押されてしまう。
そして、ついにわたしは腕を掴まれてしまった。
「は、離してください!」
「やだね。行くぞ」
そうして引っ張られると、ブレザーのポケットからコタちゃんが飛び出してくる。
「キー!」
一応学校に連れてきているのは秘密だから、人が多い場所では出てこないように言っていた。
でも、わたしを助けようと出て来てしまったみたい。
「ったく、コイツはいつもいつも!」
イラつきながらもいつものように煉先輩はコタちゃんを掴んで後ろへ放り投げた。
「へぇ……デートねぇ? それは瀬里さんも了解してるの?」
何だかさらに冷たくなった声音に戸惑いつつ、わたしは聞かれたことに答えた。
「してません! 授業サボるわけにはいきませんし」
「そっか、良かった」
すると冷たさが消えていつものホンワカした山里先輩に戻る。
今のは何だったんだろう?
「良くねぇよ。俺が行くって言ったら行くんだ。来い、美沙都」
どこまでも俺様な煉先輩はそう言ってまたわたしに近づいてきた。
「だ、ダメですって!」
間にいる仁菜ちゃんが制止の声を上げるけれど、どかすように肩を押されてしまう。
そして、ついにわたしは腕を掴まれてしまった。
「は、離してください!」
「やだね。行くぞ」
そうして引っ張られると、ブレザーのポケットからコタちゃんが飛び出してくる。
「キー!」
一応学校に連れてきているのは秘密だから、人が多い場所では出てこないように言っていた。
でも、わたしを助けようと出て来てしまったみたい。
「ったく、コイツはいつもいつも!」
イラつきながらもいつものように煉先輩はコタちゃんを掴んで後ろへ放り投げた。



